大学院の最終プロジェクト発表会(第3日)が、午前中で終わった。昨年度の報告会で最優秀賞を獲得した小林大亮くん(シェアードブルワリー創業)とふたりで「鎌倉パスタ」を食べて研究室に戻ってきた。来週27日の優秀選考会へ進める優秀発表者(12人)の集計結果が出るのを待っている。
「ビジネスプラン型」から8人と「リサーチ型」からは4人が、最終選考会に進むことになる。結果がどうなるかは運もあるが、一般的にいえば、選ばれる学生には共通の特性があるように思う。
当たり前のことだが、修士論文に相当する「プロジェクト報告書」がきちんとかけていなければ、教員からの評価は高得点にならない。20分間のプレゼンテーションと15分間の質疑応答をうまくぐりぬけることも大事だが、基本的に教員は書かれたもの(論文)の良しあしでプロジェクトを評価する。プレゼンだけで高得点を得ることはできない。
それを前提にして、選ばれるプレゼンター(プレゼンテーション)の条件を、わたしの経験から整理してみた。イノベーションマネジメント研究科の開設以来、12年間で6人の最優秀者を出してきた実績からの個人的な印象になる。
1 プレゼンテーションの準備
小川・平石・大久保ゼミがそうなのだが、発表用のパワポは3度にわたって修正を加える。最初の未完成(ラフ)案をもって先生の前で発表してみる。発表時間を計測して、提示する内容をチェックする。二回目は、修正したパワポで発表してみる。
3回目はオプションで、順番の入れ替えや強調点を入れ替えて、発表用の最終パワポに完成させる。念入りに準備することが大切になる。
2 時間管理と練習
発表の成否は、練習の時間をどれくらいとれるかにかかっている。聞いたところによると、発表の流れを自分ひとりですべてチェックするのはむずかしい。なので、ゼミ生たちが相互にコメントしあうのが一番効果的な方法だという。今年はどうかはわからないが、去年は最後までゼミ生同士が集まって意見を述べ合っていた。
3 本番を最高の気分で
プレゼンテーションは本番の雰囲気が大切だ。練習をしすぎたり内容に慣れすぎると、本番でプレゼンがうまくいかないことが起こる。3日前くらいから一生懸命に練習しすぎて、最後は精魂を使い果たしてしまう学生を見かける。スポーツと同じで、本番が最高な状態になるように、気持ちをコントロールしていかなければいけない。プレゼンも同じことだ。
1~3の準備がうまくいっても、結局は、一年間の努力がすべてである。投入した努力は裏切らない。先生たちは、内容がよいものを評価してくれるものだ。その道のプロフェッショナルにごまかしは効かない。
さて、今年度、ボアソナードタワーの決勝戦に残れるのは、誰になるのだろうか?結果を見るのが楽しみだ。そして、最終選考会で優秀者を期待している。