JFMAドバイ、ナイロビ、ロンドンツアー#9:旅の終わり

 ラマダン真っ最中のドバイから。イスラム教徒は、朝の5時から夕方の7時まで、食事も水も口にすることができない。私たちも、さすがに昼のビールは遠慮している。最終日の今日は、インタビュー訪問の前に、旧市内とドバイモールでの観光になる。


ドバイの街はアラビア海に面している。小さな入り江の呼び名は、ドバイクリーク。外気温は38度。その中を観光の渡し舟に乗った。二十人ほどが乗れる木製の船だ。
 アラブ首長国連邦の文化が、案外と木の文化だったことに驚いている。砂と石ばかりと思っていたからだ。
 クリークを対岸まで渡るのだが、渡し舟の舟べりには手すりも囲いもついていない。舟が揺れて縁から落っこちたら?浮き輪が二本しか常備されていない。
 日本ならば、法律違反で摘発されるだろう。先ほど、私たちを乗せた船同士が衝突した。船頭さんは慣れているせいなのか、気にも留めない。振り落とされて水に落ちたら、乗客は溺れないだろうか。
 日差しが眩しい。日焼け止めクリームを塗るのを忘れた。肌は真っ黒に焼けていそうだ。ナイロビからドバイまで、よくよくお天道様を浴びている。ビタミンDの大量生産で健康的ではある。

 夕方6時に、ドバイに本拠を持つブラックチューリップの経営者と会食する。日本の市場に興味があるのだろう。今晩は、向こう側のご招待である。
 その前に、いまからドバイモールで買い物する。まだお土産を買っていないから、少しばかり買い足そうかなと思っている。ロンドンでは、家族の女性たちにデザインが素敵なお財布を買った。知らないブランドだった。

 先ほど、旧市街で、香辛料やドライフルーツの市場をぶらぶら歩いた。値段の感覚がわからないから、ターメリックやチリパウダー、コリアンダーなど、香辛料が買えなかった。結局は、カルフールでドライフルーツにしたナツメを購入した。こちらの方が市場より安かった。品質も間違いがないだろう。
 ナツメのドライフルーツは、天然のバイアグラだ。案内人の説明を信用して、3パックをまとめ買いした。帰国した土曜日に、学部生と1日ゼミがある。元気をつけてあげたい男子学生たちにナツメをごっそり買った。

 最終日は、これから夜中の便で成田に向かう。またまた10時間弱のフライトになる。長い旅の終わり。
 2000年にJFMAを立ち上げて、毎年2回は海外ツアーを組んできた。思えば、17年間で約20カ国。このコアメンバーで世界中を旅してきた。ほとんどの企画は、クリザールの海下さんのものだった。
 最初の年は、米国本土。MinneapolisとFlorida。続いて、南米のブラジル、コロンビア、エクアドル。欧州は、二つの展示会を定点観測するために、毎年のフランスとドイツ。隔年でオランダとイギリス。時々イタリアやベルギー。そして、ロシア、オーストリア、ポーランド。
 今回のように、アフリカにも2度やってきた。ケニアとエチオピア。今回は中東のドバイまで足を運んだ。世界の花事情は、現地を直接視察することで確認してきた。肌で変化を感じることが大事だと思う。

 アジアの国は、短期間で日本と往復できる。急成長の中国が、2000年ごろに展示会を始めた。
 2006年にMPSをはじめてからは、顧客である台湾や韓国にツアーを組んだ。産地として立ち上がったマレーシア、ベトナム、インドにも2度、視察団を組んでいる。花博があったタイ、シンガポールにも行った。産地が大移動を始めたからだ。
 個人的には、その間にフィリピンやインドネシアも旅をした。家族旅行を兼ねてもいた。

 そろそろ集合の時間だ。ドバイ水族館は素晴らしかった。1時間を楽しんだ。おかげで、もう残りの時間で買い物をする余裕がない。いつものことだが、ショッピングに使う時間はほんのわずか。今回も家族に財布買っただけで終わりそうだ。
 帰国すると、10日間のブランクを埋めないといけない。面談やコンサルや打ち合わせに時間がどんどん取られていく。
 今年は、事情により海外マラソンに参加できない。管理職の任務は今年で切り上げて、海外マラソンの世界制覇を終えないと。仕事ははほどほどに。4月のロンドンマラソン、9月のベルリンマラソン。その先は、、、、