11月になると毎年、シベリアから白鳥が飛来してくる。例年は11月中旬の初飛来が、今年は10月末に2羽がやってきた。ところが、そこから2羽だけで12月になった。今年はこのままでさみしく終わるのかと思っていたら、池の白鳥がいつのまにか13羽になっている。
暖冬で飛来が遅くなったらしい。ここ数年は、23~27羽がやってきている。それと比べると、今年は少ないのか、あるいは飛んでくるのが遅いのか。
この頃になると、散歩の人や犬を連れたひとが、フェンスの向こうで水に浮かんでいる白鳥をじっと眺めている。わたしは走りながら見るので、全体数は目カウントできる。ただし、幼鳥(グレー)の数と成鳥(ホワイト)の数はよく見ないとわからない。オオハクチョウとコハクチョウは、図体の大きさがちがう。なんとなくわかるような気がする。
シベリアに戻っていくのは、2月下旬から3月中旬にかけてになる。それまで、毎朝、わたしは白鳥の数を数えながら、池の周りを走ることになる。ときどき柏の近くの池に遊びに行くので、清水口調整池の白鳥の数は増減する。
フェンスに立てかけてある掲示板には、そのことが書いてある。福島の菅家さんによると、「どこかの田んぼに遊びにいっていることもあるんですよ」とのこと。それを知らなかったわたしは、長らく数の増減を不思議に思っていた。
考えてみれば、餌を与えらえてばかりいるわけではなく、自分でも取りに行くのだろう。池を滑空している様子を見たこともある。姿の美しさに比べて、白鳥の鳴き声はお世辞にもきれいとはいえない。鳴き声が騒々しいのだ。
餌場をめぐってなのか、家族間での抗争なのか、たがいに喧嘩もよくしている。争いでけがをしている白鳥を見たことがある。親分肌の白鳥ややくざの白鳥もいるのだろう。その様子は、人間社会を見ているようだ。ほとんど同じ有様のようだ。
本日も、電通@汐留で学会である。第二セッションから参加のつもりだ。帰ってくると、締め切りの原稿が待っている。