ツアー最終日は、アトランタ中心部のレノックススクウェアで、買い物をした。わたしが主に見て回ったのは、フードコートの周りだった。ファストフードの店に長蛇の列ができていたが、店員はあまり急いで作業をしようとはしていない。
お客は若い黒人がほとんど。チボトレや寿司バーの前で、作るのを見ながら辛抱強く商品のできあがりを待っている。トレンドは、オープンキッチンとナチュラルな素材の使用だ。
米国人は体が大きいから、商品のサイズも大きい。ただし、内容物は変わって、体によさげなサラダなどを多用してある。値段も安くない。
メキシカン料理のチボトレは、中心価格帯が8ドル。日本円では千円だ。提供の仕方は、サブウェイと同じで、カウンターの前から具材を指定して選ぶ。だから、列が長くなるわけだ。
カスタマイズするから、並んでから出来上がりまでは10分以上かかる。わたしは、サンプルとして試してみたかったで10分並んでみた。しかし、最後は買うのを断念した。土曜日で混んでいて15分以上並ばないと買えないようだ。 ツアーの仲間がいるから待たせられない。テイクアウトスタイルなのに、とにかくゆったり料理が出来るのを待っている。
チボトレ以外の店舗も混雑しているが、出来合いのものをそのまま出す形式の店はない。例えば、テリヤキチキンショップのSarku Japanも、目の前のオープンケースから、具材を選んでいく方式だ。
焼きたてパンのPanera Bread、ステーキのPhilly Steaks、チキンハンバーガーのChick-fil-Aなどの前には、人垣ができている。フードコートに展開しているファストフードは、すべてオープンケースから、具材をカスタマイズして提供している。
もうひとつ目に付いたのは、衣料品や生活雑貨の専門店フロアに、単独で飲食の店舗を挟んでいること。以前からカフェが通路のコーナーに置かれることがあったが、サンドイッチやパンケーキのショップがふつうに配置されている。
アイスクリームとマカロンなどのサイズが、心持ちミニサイズ化されている。種類を混ぜることと小さなサイズが特徴だ。これらがマックやバーガーキングを代替している。
まとめると、自然素材、ミニサイズ化、手作り感覚、ローカロリーがトレンドだ。そして、ファストフードが、形容矛盾なのだが、スローなオペレーションに変わってしまっている。ファストカジュアルレストラン、とは、そのことを表現した言葉なのだろう。