大阪マラソンを走り終えて、ランニングの目標(三都マラソン完走)は達成できた。来年の東京マラソン2014にもエントリーはしているのだが、つぎなるゴールは長距離走ではない。”本物”の作家をめざすことだ。本日から、最初に手がけるドキュメンタリー小説の取材が始まる。
デビュー作の企画は、8年前に構想していた。舞台設定と配役は、2011年に刊行した『しまむらとヤオコー』(小学館)を書いているときに決まっている。主役は、著名な起業家である。
現段階で明らかすることはできないが、その人物の誕生から現在に至るまでの生きざまをドキュメンタリー・タッチで描くことになる。本人のインタビュー時間を、4回分(約8時間)確保してもらっている。
わたしには、”フィクション”(架空の物語)を書く能力も筆力もない。だから、主演と関係者へのインタビューが書かれたもののベースのすべてである。20人ほどの聞き取り対象者(親族・友人・ビジネスパートナーなど)をリストアップしている。
取材が終わるまでに約5ヶ月。年明けからストリーを組み立て始めるつもりだ。ドラフトが完成するまでに半年はかかるだろう。出版は、2014年の9月を予定している。
完成までに、重要なハードルをいくつか乗り越える必要がある。いちばん重たいのは、本人や家族、関係者のプライバシーに関わるものである。情報開示について障害が出てくる可能性もある。ドキュメンタリー小説に取り組もうとすると避けて通れない関門である。
佐野眞一や立松和平など、裁判沙汰や訴訟まで経験しているノンフィクション作家たちも、高いハードルを乗り越えている。わたしが大学教授の肩書を使えるのはあと3年。社会的に響きが良い「本物の教授」というタイトルが外れて、それでも世間から認知され尊敬される物書きになりたいと夢想している。
人生最後の夢は実現できるだろうか?
その前に、本業のビジネス書籍が二冊、早期のデビューを待っている。