盟友の徳江倫明さんとわたし(小川)が取り組んでいることを、アシスタントの青木が要領よくまとめてくれている。テーマはオーガニック市場の拡大なのだが、2014~2015年にかけての活動は、健康で安全な環境保全型農業社会をどのように実現するかの試みだった。
わたしたちが取り組んできたことに関連した組織(徳江さん)、セミナーとイベント(フードトラスト主宰)、小売の新業態(脱チェーンストア、個店経営モデル)などをリスト化してみた(オリジナルは、青木恭子が作成)。
リストを作成したのは来週、静岡SCセミナーで話す予定の「食のSPA型モデル:ナチュラルローソンと福島屋」のためである。小売業の世界では、脱チェーンストア経営がテーマになっている。
知り合いの経営者(たとえば、AJC主催のセミナーやIBJ)から、わたしの話を聞いて見たいというリスエストが増えている。その理由は、米国から学んできた標準的な小売りフォーマットが限界を感じているからだろう。しかし、完全にそこから決別するには、代案が準備されているわけではない。悩み多い経営者にとって頼りになるのが、脱CSの小売りモデルである。
そのヒントは、以下のメモから得ることができるだろう。
徳江・小川の取り組みを紹介する。メーカー、加工、小売りの方、OMRにぜひとも参加を!!
① 一般社団法人フードトラスト・プロジェクト
らでぃっしゅぼーや創業者の徳江倫明氏が代表を務める。4月のイベント「とことんオーガニック」や「フードマーケティング・セミナー」(@法政大学)。6月正式発足したオーガニックマーケティング協議会は、徳江氏のフードトラストが主宰している。
②「オーガニックマーケティング協議会」(OMR)
第1回例会 6月30日(火) 17:00~19:30(法政大学経営大学院)
第一回は、農水省農業環境対策課長 前田豊様を招き、小川とのディスカッションなどの報告が行われた(初回はオブザーバー参加も可能(無料、実費1000円のみ )
小売が中心だが、さまざまな企業や団体のオーガニックに関する情報交換を実施している。研究会、セミナー、イベント(2016年11月、オーガニックライフスタイルフェア、東京国際フォーラム)などが今後、企画されている。とりりわけ、
これと関連して、「とことんオーガニック2015」記録集(一部)
③「フードマーケティングセミナー」(2014年夏にスタート、これまで5回開催)
セミナーは、過去、福島屋の福島徹会長、らでぃっしゅの緒方社長、有機生産者や流通関係者を講師に招いて開かれた。毎回、有機やナチュラル系の生産者~小売、メディアの方々から学生まで、70~80名くらい参加している。
今後は、元・カルビー会長の松尾雅彦さんなどが登壇される予定です。
カルビーは、,加工場と農家で互酬関係を実現するため、各地で契約栽培を推進してこられました。松尾さんはその経験を元に、全国に100の自給圏を作り、うまく活用されていない水田を畑地に転換することで、農村で15兆円産業を創造できるという構想を、進めておられます(『スマート・テロワール:農村消滅論からの大転換』学芸出版社、2014年)。
④福島屋(ナチュラルフードマーケット)
東京都羽村市に本社があるナチュラル系食品スーパー(9店舗)。羽村駅以外にも、六本木ヒルズ(地下)、立川、大崎(ウエストタワーB1)に「リラック大崎店」として出店。
埼玉の食品スーパー「ヤオコー」とともに、個店経営を標榜。脱チェーンストア路線を歩んでいる。標準的なSMの大体的なフォーマットを模索中。福島屋の食品スーパーのモデルは、小川著「マクドナルド失敗の本質」の対極的なモデルを提案している。
小川先生ブログ 2015.04.28 「食品スーパー・福島屋のビジネスモデル(40年間連続黒字)が頑健な3つの理由」
⑤米国で繁盛している小規模な食品スーパーの例
New Seasons Market というスーパーで、昨年視察に行かれた澤浦彰治氏
(群馬でグリンリーフ/野菜くらぶ=有機農業者グループ運営)によると、ニューシーズンズ・マーケットは際立った展開をしている。オレゴン中心に、16~17店舗。究極のネイバーフッド店になることが目標で、大きくしない方針。各店が地域で調達し、お客さんもお客というよりパートナーとして扱っており、地域の子供の教育から防災まで一緒に取り組んでいる。