山本清子さんの情報である。オランダの歴史上初めて、売上高(花き類の輸出額)が50億ユーロ(5000億円)を突破した。意味が理解できない部分(*?)もあるが、そのまま転載する。欧州経済危機の中にあって、オランダからの花き輸出はそれでも増えている。日本は努力不足である。
「切り花、鉢物の輸出高、11月に€50万をわずかに超える」
Vorige pagina -2012年12月14日 (*印部分は、小川の注釈・推測)
歴史上初めて、売上高(市場経由の輸出額?)が50億ユーロ(約5000億円)を、11月が終了した時点でわずかに越えた。 (*以後、1ユーロ=100円で計算する。)
切り花の輸出高は5%伸びて、約€30億(3000億円)を超えた。鉢物と花壇ものは3%上昇し、€20億(2000億円)となった。このことが、Aalsmeerの「HBAG切り花、鉢物統計」で明らにされた。
東ヨーロッパの伸びが一番大きいが、伸び率そのものは減少している。一方で、南ヨーロッパ向けが縮小するというように、オランダの周辺国の差は激しい。相手国との採算性(*収益性)と、激化する競合(*アフリカと中南米を指していると推測される)と、オランダの供給の巾広さと深さ(*品揃えのことか?)が将来危惧されることではある。卸業者には、さらに新市場開拓とコンセプト開発に力を注ぐとともに、専門特化して品質の改善を図ることが求められる。
11月には、切り花の輸出高が、対前年比で1%収縮した(€2億4700万)。これにより、年間の対前年累積成長率が5.2%まで後退した。ただし、€30億(3000億円)の境界を、€7800万ほど上乗せで突破した。鉢物と花壇ものは、この数ヶ月で1%上昇した(€1億5000万)。累積では、+3%となった。これにより、鉢物類は、€20億(2000億円)の境界を超えて、5400万を上乗せした(*どちらの製品カテゴリーも目標値を超えたことを示している)。
11月までの合計輸出高は伸びて、€50億(5000億円)を超えて、€2400万を上乗せした。これは、11ケ月前までは達成できなかったことである。この記録は、データでは2007年に達成されていたのだが、その時は、輸出高に原材料(€2億1000万)が含まれれていた(*HBAGの統計で、原材料(種苗など?)が切り花・鉢物に含まれていた?)
東ヨーロッパの伸び率が減少
東ヨーロッパは9%の上昇で、€7億1200万と最大の伸びを示した。ところが、年度後半は伸び率が減少する兆しを見せている。というのは、7月までは、伸びは14%もあったからだ。東ヨーロッパ(EUメンバー)の購買者は、切り花と鉢物の輸出高が、11月までで5%落ちた。その他の東ヨーロッパ諸国(非EUメンバー)の中では、ロシア(+31%、€2億3900万)が一番の伸びを示した。ロシアは、強力な伸張で、オランダの切り花、鉢物の第5位の購買者となった。切り花では、イタリア(€1億3000万)を大幅に抜き第4位となり、輸出高も€1億7900万となった。
南ヨーロッパの伸びが縮小
南ヨーロッパ諸国への輸出売上の伸びは、縮小し続けた。イタリア(-6%、€2億7700万)、スペイン(‐8%、€8400万)、ポルトガル(-6%、2600万)、ギリシャ(-17%、2200万)であり、市場改善の兆しが見えていない。経済に対する信用回復度はゼロ以下に落ちて、当分は、消費支出は凍結と抑圧のようである。
ところで、(オランダの)販売先の順位として第3位のフランスと第5位のベルギーは、輸出高がマイナス成長ではあるが、落下率は限定されている。それぞれ、€5億9000と€2億500万となった。それに反して、希望をを与えてくれるのは、プラスで第1位のドイツ(+6%、€15億)である。第2位は、英国(+8%、€7億3200万)を記録した。
収益性悪化への懸念
国別に、販売業者がちがうとに、あるいは生産グループによって、収益性に格差が見られることが問題である。国際競合力を強化し、長期に渡る成功を維持してきたオランダの花き産業は、世界中で積極的なプロモーションを展開してきた。ロジスティックのサービスと豊富な品揃えの組み合わせが、成功の要因であった。ところが、ロジスティックのサービス提供においても、採算性が問題視されている。さらには、(*従来は強みであった)オランダの切り花と鉢物の品揃えが、最近では貧弱になったとみられている(*生産と種苗開発の海外移転による)。
市場機会
それでも、オランダの切り花と鉢物の卸業者は、まだチャンスが残っているとみている。常に新しい市場を掘り起こすことができる。去年までの124ケ国に対して、今年は128ケ国の市場が出現した。ヨーロッパ以外の航空貨物到着先である全ての大陸を検討すると、輸出は20%の上昇を見せている(€1億600万から€1億3000万)。新市場への浸透率は小さいが、対前年で2.6%伸びている。
ところが、2000年に比べると、5.6%の決定的な売上高の落ちをみせた(*?)。「少ない上昇率でも有効であるとの考えは、代表的な卸業者の考えである」とHBAG Bloemen en PlantenのTom Bijleveld氏が語った。販売のプロ化、品質とサービスの改善により、卸業者は強化を図る。「共同体が商業者と生産者のパートナーシップの持ち場を作る」と、Bijleveld氏が、将来のトレンドを見て取った(*?)。