フローレ21のメルマガでも引用されていたが、「日本農業新聞」の3月18日(土曜日)5面に、以下の記事が出ています。わたしのコメントが引用されています。ご覧ください。
タイトルは、「おさいふ拝見」・・・05年家計調査から(6)花・園芸」
* * *
切花への支出金額は年々減っている。2005年は1世帯当たり1万562円と前年比1%減、ピークだった1997年より20%、2500円以上も減った。
ただし、ここに来て下げ止まりの兆しも見えてきた。05年の購入頻度は3年ぶりに、わずかながら増加に転じた。また年代別で見ると、世帯主が29歳以下の消費が伸びた。
日本フローラルマーケティング協会の小川孔輔会長は、「ここ5年を見ても、若い世代の消費は少なくとも減ってはいない」と分析する。若者に人気のおしゃれな花チェーン店が売上げを伸ばすなど、消費に変化も出ている。「年齢が上がっても購入をけん引していく可能性があり、花消費の先行きを悲観することはないのではないか」とみる。
「園芸品・同用品」も切花と同様の傾向となった。05年の支出は9044円と前年を3%、ピーク時の1999年を23%それぞれ下回った。しかし、購入頻度は3年ぶりに増えた。ホームセンターでもここ数年、買い上げ点数が減っていないことから、提案しだいで伸びる可能性はありそうだ。
花・園芸品と同じ教養娯楽分野で近年支出が伸びているのが「愛玩動物・同用品」。ここの10年で1世帯3000円以上も増やし、05年は園芸品の支出を抜いた。
「かわいい」「癒される」と言った消費ニーズに合わせ、買わせる提案が花や園芸にも必要となりそうだ。
* * *
<追加コメント>
家計調査年報は、標準世帯(夫婦)からの家計データである。独身者はサンプルに入っていない。小売業のPOSデータ(レジ販売データ)と同様に、個人ユースの消費財(たとえば、缶コーヒーや一部の化粧品、コンビニの売れ筋商品)などは入っていない。
平均的な家族世帯では、たしかに切り花の消費は減っているように見える。ところが、去年やことしの卒業式などをみていると、わたしの大学などでは、卒業生が下級生からお花をもらっているが、それが「青フラ」だったり、近所でもわりにセンスのよい花屋さんのものだったりしている。そうした花束は決して値段が高くない。
したがって、個人ベースではわかものは花を贈るようになりつつある。というのがわたしの観察である。このシーズン、昔と違って、小ぶりな花束を抱えた男性を電車の中で見かけませんか?変化の兆しはあります。