ネット検索遊び

 第9回荒川市民マラソン大会が明日、東京都の荒川土手で開催される。第一回大会から2回(5回、8回)を除いて、参加した大会はすべてなんとか完走できている。前の日は何もしないでぼけっと過ごしている。


手持ちぶさたになので、今日もネット検索で遊んでいる。前から知りたかったことがあった。自分の名前がネットでどの程度引用されているかについて確かめてみたかったのである。そこで本日は、恥ずかしながら、自分の名前(小川孔輔)の検索を実行してみた。以下のヒット字は、すべて3月18日午前現在の検索結果である。
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 代表的な検索エンジンで、経験的にもっともヒット数が多いのが「グーグル」であると言われている。グーグルを中心に、補助的にヤフーのWEB検索も使ってみた。( )括弧内の数値がヤフーである。

1 名前の検索
 まず、グーグルで「小川孔輔」と入力してみた。
 WEB検索でヒットしたのは、12,500件であった。ヤフーのWEB検索では、3,280件である。「小川」と「孔輔」に分解してみた。「小川」は、14,800,000(22,500,000)件、「孔輔」は、13,200(3,990)件であった。ひとつずつチェックしてみると、「小川孔輔」と言えば、ほとんど法政大学の小川先生(わたし)のことである。これは、内容でチェックするしかない。北海道にひとり、わたし以外の小川孔輔君(二年前まではすくなくとも、北海道の高校生で吹奏楽部員だった)がいることは知っていた。いまは?
 全「孔輔」中で、わたしの占拠率は95%である。全「小川」さんに対しては、グーグル基準ではシェアが約0.1%である。ヤフーはそれより一桁シェアが低い。小川さんは何人いるか知らないが、千件に一件の確率はかなり高そうである。

2 法政大学への貢献度と依存度
 このリサーチの一つの目的は、わたしの名前が「法政大学」とどの程度関連づけられているのかを知りたいと思ったからでもある。「法政大学の小川先生」として世間からは見られているのか?それとも、小川先生といえば、マーケティングの学会や花業界の小川先生なのか?が知りたいのである。

 二日前にある院生から、「「小川先生」と入力すると、最初に小川(孔輔)先生のHPが出てきます。日本で一番有名な小川先生は、小川孔輔先生!」とおだてられたからでもある。実際に、本日のグーグルでは、二番目に小川のHPが来ていた。ということは、かなり見られているということか?(カウンターはついてないので・・)
 結論:ブランド論的に言えば、わたし(の仕事や業績)は、お給料をいただいている所属組織(法政大学)とはどちらかと言えば関係が薄いことがわかった。検索してみると、自分(小川孔輔)は、大学からは独立した「個別ブランド」的な存在であるらしい。検索結果がその証拠を示している。
 &検索(二つ以上の条件を同時に満たすこと)を実行してみた。「小川孔輔」&「法政大学」での結果がおもしろい。WEB検索の結果は、819(465)件である。「小川孔輔」&「大学」だと、数字は検索エンジンによってやや異なっている。グーグル759件に対して、ヤフーは(604)件であった。
 プライバシーに関わるので、ここでは実名をあがられないが、研究者によっては、名前と大学名が密接に結びついている人もいる。つまり、大学のHPとかシラバス、あるいは大学内での活動の比重が大きいので、大学名と本人の名前とを単独で検索しても、&検索してもほぼ同じ結果になる。わたしの場合は、数値が大きい方のヤフーで20%程度である。グーグルともなると「同時生起確率」は7%程度にしかならない。よいことなのか、悪いことなのか?
 試みに、NHKテレビにもよく出演していて、江戸文学の著書も多い社会学部の「田中優子(教授)」&「法政大学」を検索してみた。13,800(グーグル)件のヒットである。前総長の
「清成忠男」&「法政大学」では、17,800件のヒットであった。同僚の先生たちについて調べてみたが、そこそこの業績があって、世間的にやや有名な先生では600(グーグル)件前後、たいていの先生は2桁~200件程度のヒットである。法政大学は低い方なのかも・・・と心配になった。
 なお、グーグルでおかしなことが起こった。どなたかもしわかったらその理由を教えて欲しい。検索語の入力順を「法政大学」&「小川孔輔」にしたら検索結果が815件になった。逆の場合は819件だったので、4件ほど齟齬がでている。ヤフーではそうならなかったし、グーグルの他の&検索では、数値は同じであった。なんで「小川孔輔」&「法政大学」で、これが起こったのか不思議である。

3 経営大学院とわたし(小川)
 「日経キャリアマガジン」で、昨年の秋に経営大学院の教授ランキングを特集していた。KBSの和田先生や嶋口先生の近く、第10位にわたしの名前がランクされていた。そのことを現役の院生から知らされて悪い気持ちはしなかった。それと同じ方法で、今回も検索を実行してみた。
 「小川孔輔」&「経営大学院」の結果は、389(12)件、「小川孔輔」&「ビジネススクール」では、361(80)件である。&「大学院」とすると、ヒット数は494(249)件である。検索エンジンやキーワードによって、結果はかなりちがってくるものである。
 ちなみに、&「経営学部」では、386(182)件のヒットがあった。小川先生(教授)のイメージは、”大学院寄り”であることは確実である。しかし、いずれにしても、このままだと来年度の大学院ランキングでは、10位以下にすべり落ちそうである。もっと仕事をしないといけないですね(反省)。
  
4 仕事分野とわたしの名前
 最後に、どの分野の人間として、わたしは見られているのかをチェックしてみた。たくさんの本を書いているつもりだが、どの分野で評価、引用が多いかを知るためである。意外な結果になった。
 「小川孔輔」&「マーケティング」では922(719)件、&「マーケティングリサーチ」では1300(158)件、&「ブランド」では749(727)件、&「サービス」では797(478)件、「流通」では523(497)件である。メインの仕事にしているつもりの&「花」では476(262)件、言葉を換えて&「フラワー」では242(178)件である。
 新しい最近の取り組みである、&「野菜」では205(110)件、&「中国」では455(266)件であった。著書や論文が多い、&「値段」は459(194)件、&「プロモーション」は502(150)件である。
 実は、&「情報」が一番多く、なんと!10,100(959)件であった。これは、バイアスがかかっている数字である。というのは、同じWEBテキストに、一般用語としての「情報」が出てくることが多いので、&検索するときに「同時に情報」が出やすくなるからである。時間がないのでもうこれ以上はやらないが、単独の確率(キーワード「情報」の頻度)で、&検索の結果を割引してやる必要がある。

5 副産物
 ところで、「マラソン」もそれと同じことであった。「小川孔輔」&「マラソン」は54(33)件であったが、最初の20件が過去のマラソン記録であったが、あとはマラソンの記録とは直に関連がないゴミ情報である。検索エンジンを使うときには、「上位にランクされた検索語」が重要であることがよくわかる。
 「マラソン」を検索していて、過去の荒川市民マラソンの個人記録を取りだすことができた。参考までに、ここに恥ずかしい記録を書いてしまう。他の出場大会(宮崎太平洋、霞ヶ浦、福知山、洞爺湖、渡瀬遊水池:ほぼ4時間00分~4時間20分前後)と比べて、荒川河川敷のフルは記録がよくないことがわかった。どうしてこんなにタイムが悪いのか?不思議である。何となくそう思ってはいたのだが・・・
  第3回(2000年) 4:50:05
  第4回(2001年) 4:22:14
  第5回(2002年) 4:41:35
  第7回(2004年) 4:38:38
 今回の目標は、したがって、4時間20分を切ることにおいた。