今しがた、成田空港に到着しました。夕方の5時半です。今回は、上海と杭州での花関係の仕事で中国に行きましたが、それ以外の印象記をいくつか書き残しておきます。
1 街角から赤い横断幕が消えた!
この国のなりたちは、共産党が支配する一党独裁社会です。ですが、昔からあった赤い横断幕が、行くたびに街角から消えています。それは、都市部だけでもなさそうです。今回は、杭州までいきましたが、横断幕をあまり見かけませんでした。おそらく、本音では共産党のスローガンを信じる人がいなくなったからでしょう。が、もうすこし美的な感覚から言えば、さすがに赤一辺倒の色彩に中国人が嫌気がさしてきているからではないでしょうか。これは、デザインや絵画のセンス的には進歩の証です。
2 ふりかけ談義
伝化の顧問、西村潤教授の説です。中国人の子供は、日本人以上に落ち着きがない。両親と落ち着いて飯を食べない。きちんと、おいしく御飯を食べさせるために、日本からふりかけを持ち込んではどうか?日本の商品は、中国のスーパーやコンビニでよく見かけるが、ふりかけは見たことがない。ふりかけの良さは、御飯をおいしくすること。したがって、こどもがテーブルに着席して御飯を食べる。落ち着いて食べる食育効果。
二番目は、栄養分。カリシウムやDHAなど、成長に必要な優れた栄養素を含んでいる。そして、手軽で安い。たしかに、なぜ、アジアにふりかけがないのか不思議だわね。
3 環境汚染のひどさの本当の原因
今朝になってはじめて、杭州で青空が見えましたが、初日から毎日が曇天でした。春のかすみではなく、あきらかにスモッグがひどいのです。日本の40年前よりさらにひどいらしいです。
困ったことには、環境汚染を阻止できる社会的に対抗勢力がこの国では生まれようがないこと。これが深刻です。
40年前の日本や米国では、健全な市民運動がありました。しかし、中国には、基本的な人権概念がありません。たとえば、硫黄分を先進国より15倍多く含んだガソリンを脱硫しようにも、設備投資に多額の資金がかかります。それをさけるために、役人に賄賂を送ればことが解決します。
これに異議を唱える勢力は弾圧から逃れられない。いびつな政治制度が、環境汚染の原因なのです。共産党が国民党にかわっただけで、庶民は相変わらずの生活です。貧富は拡大しほうだい。