上海花便り♯2

 杭州市粛山区からです。昨夜は、伝化集団(アグリ部門)と無事に包括提携に調印できました。本日、杭州は晴れています。中国にきて初めて太陽を見ました。毎日ほぼスモッグ、環境汚染は深刻です。


伝化集団は、花王のような化学会社(実際に花王の技術で洗剤を開発)で、1986年の創業。M&Aで成長してきました。現在は、洗剤などのケミカル部門以外に、農薬、物流部門をもっています。2004年に、キリンアグリバイオと提携。プラグ苗の生産をはじめています。今回のJFMAとの提携は、当時の社長だったJFMAの松島専務との関係からはじまっています。今後は、日本のJFMAメンバーである花会社が有している技術と品種を、伝化の農業部門に供与していきます。逆に、アグリパーク(330ヘクタール)で栽培された植物(花や苗)を日本に輸出することも考えています。

 まずは、8月に開始される伝化の植物のネット販売サイトに、JFMAから品種や材料を提供します。あえて、JFMAが仲介するのは、日中企業同士の植物取引に二つの問題があるからです。ひとつは、信用の問題です。とくに知的所有権を中国が守れていない現実があります。キリンとのブラグ苗の技術供与の実績がありますから、伝化ならば大丈夫です。二番目は、日本企業も中国側も、よい相手をなかなか見つけられないからです。また見つかったとしても、手続きが煩雑で、最終の取引にいたらないケースがほとんどです。これを包括的に仲介するのがわたしたちの役割になります。

 両国のビジネスのバブとして、JFMAが伝化の杭打州リサーチパーク内に、事務所を設置かまえます。大きなビルが建設中です。所長はもちろん、現在伝化顧問の西村潤さん(元キリンアグリバイオ)です。

 JFMAにとって、MPS以来の二番目の柱になりそうな事業が、昨日から始まりました。5月19日は、記念すべき日になりました。