「農学系 集まる熱視線 」『日本経済新聞』』(2013年8月26日19面)

 法政大学「生命科学部応用植物科学科」のことが、日本経済新聞に取り上げられています。2013年8月26日号の記事を抜粋して掲載します。前後は省略して、法政大学に関連した記事部分だけ。



 食の安全・バイオ…裾野広く

 (前略)
 大学の農学系学部に注目が集まっている。学部や学科の新設が相次ぎ、入試の競争率もじわじわと上昇。女子学生の増加で地味なイメージが払拭されつつある。食の安全や環境・エネルギー問題など現代社会が抱える問題の多くにかかわる学問として、裾野の広さが魅力となっていようだ。

 法政大(東京・千代田)は08年に新設した生命科学部の生命機能学科植物医科学専修を拡充し、14年に応用植物科学科を設置する。同大学の中で唯一、農学系の領域を扱う専修として卒業生を2回出し、「入試や就職で手応えが確認された」(同大学)ことから、「格上げ」が決まった。
 爆発的な人気ではないというが、受験倍率は08年に11.6倍だったのが12年度は20.9倍に。「出口」に関しても、希望者全員が官公庁や食品関連企業に就職した。
 学ぶ内容は「文理融合型」。遺伝子やバイオといった理系の領域だけでなく、農業政策や環境問題、エネルギー問題など幅広い。理系であるにもかかわらず、女子学生の比率が4割以上と高いことも同専修を活気づける。新学科の設置準備に携わる西尾健教授は「仕事として食べていける、国際的にも活躍できる、と感じているのではないか。ゼミでは女子の頑張りが目立つ」と話す。 
 文部科学省の調査によると、全国の大学の農学系学部に在籍する女子の比率は1990年代から上がりはじめ、12年度は42.6%に達した。東京大(東京・文京)でも全学部の女子比率の平均値は18%だが、農学部は28%と大きく上回る。