関口流(法大駅伝部)の「忍者走り」を実践してみました: メリットとデメリットがあります

 法政大学箱根駅伝の立役者、関口君(往路5区)の忍者走法をまねて走ってみました。彼の走り方はあまりにも独特なので、そのままというわけにはいきませんでしたが。考えみると、レース中も調子がよいときは、体幹がぶれないで、自然に足をフラットに着地しているのかもしれません。



 昨日、箱根駅伝復路が終わった後に、いつもの10KMのコースを走ってみました。
 白井市の自宅周辺、国道16号線沿いの平坦なコースです。歩道沿いに走る舗装道路で、信号は3か所だけ。交通量が少ないので、たまに赤信号を無視して歩道を渡ってしまうこともあります。
 
 忍者のように”すり足”で走ろうとすると、あることが起こることに気が付きました。それは、「握りこぶし」が開いてしまうことです。わたしの場合は、いつもは手袋の中で両手をゆるく握って走っています。
 ところが、忍者走りでは、膝をほとんど曲げないので、太ももを前に押し出していく感じになります。両腕をだらりと下げて、振り子のように前後に早く動かさないといけません。なので、こぶしが握れないのです!
 そういえば、すり足で走ってい忍者の腕は、下にだらりとさがっている気がします。どうでしょうか?
 慣れないうちは、開いたままの掌の感覚と、いつもとはちがう腕の振り方(早く振らないと膝が前にスムースに出ません!)が気になりました。

 10Kという短い距離ですが、走り終わっての感想です。
 まずは、ふだんと比べて疲労感が残っていない感じがしました。無駄な動きが少なくなるからだと思います。「キック走法」(「ピストン走法」ともいうらしい)と比べて、忍者走りのほうが膝への負担も小さいようにみえます。大腿部には疲労がほとんど残っていませんでした。
 長距離ランナーの多くが、膝と足首に不安(故障)を抱えています。着地での衝撃が小さい忍者走法には、明らかなメリットがあります。フルマラソンともなると、レース後半で足の痙攣が課題になります。全身へのダメージは少なくなるので、大失速の可能性が小さくなります。
 忍者走りは、スタミナ面でのメリットも大きいと思われます。軸がぶれないので、究極の省エネ走法になります。わたしの場合も、思い返せばですが、好タイムで走れたときは、自然に忍者のような走りになっていたようです。

 ただし、忍者走りには、デメリットもあるように感じました。
 第一に、フラットに着地するので、足の蹴り(キック)がむずかしいことです。昨日もそうだったのですが、なんとなくスピード感が出ないような気がしました。慣れた走者ならば、体重の移動がスムースにできて、キックも強くできるのしょうが。
 初心忍者のわたしには、”蹴りが入らない感じ”がして、少々戸惑いがありました。ただし、時計で計測してみると、5KM地点ではむしろ1分ほど速くなっていました。単なる気持ちのせいかもしれません。
 二番目は、レース後半までバランスが保てるかどうかということです。いったんスタミナを失ってしまうと、ランナーは上半身がぶれてきます。キック走法などもそうですが、忍者走はピッチで走るので、とたんに失速する危険がありそうです。
 
 いずれにしても、忍者走りは省エネにはなりそうです。足、腰、膝、足首にダメージが小さい走り方だと思いました。フルマラソンには向いた走り方です。
 ぜひとも、関口流の忍者走りを完全習得したく思います。忍者走り、実践のご報告でした。