2012年度「マーケティング論」講義資料3: 学習ガイド4(長崎論文) 課題2(オルビス化粧品)

 IM研究科「マーケティング論」の講義資料#3をアップしておく。5月31日の講義用資料である。なお、外部講師の講義日が変更になっている。7月19日(寒竹氏)→6月21日、6月21日(フラワーバレンタインの課題)→6月28日、6月28日(矢嶋氏)→7月5日、7月5日(小林氏)→7月19日(予定、交渉中)。

□長崎論文: 学習のポイント

(Q1): パッケージ(Package)は、5番目のマーケティング・ミックス要素と言われている。マーケティング手段として、なぜパッケージ(ング)がそれほど重要なのだろうか?

(Q2): 長崎の実験を見て、パッケージの作り方(外側)とブランドの内容評価(内側)に、実際的に相関があると思うか? もし相関があるとしたら、パッケージのどのような側面がブランド価値(この場合は「味」)を上下させていると考えられるか? 心理学的に説明せよ。また、相関がほとんど確認できないとした場合は、因果法則が成立しないことを理論的に説明せよ。

(Q3): 優れたパッケージによって、ブランド価値が上がっているメーカーの製品例を3つあげよ。その場合は、当該メーカーのパッケージのどの部分が、ブランド価値の向上に寄与しているのか?(ヒント:視認性、差別性、独自性など)

(Q4): 長崎のもう一つの論文(拙著『ブランド・リレーションシップ』所収)に、「ブランド・アイデンティファイ」に関する研究がある。パッケージのキーとなる視覚的要素(BI)を一部分で変容させたパッケージ画像を提示して、消費者がそのブランドを識別できるかどうかを調べた実験である(授業にて配布します)。長崎(第二)論文の理論的な貢献はなんだったのか?

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課題2:「オルビス化粧品」

(Q1): オルビス化粧品が、通販業界で顧客満足度ナンバー1企業になっている理由を、野部マネージャーの「講演録」(配布資料)を読んで、簡単に要約せよ。ただし、マーケティング対応と組織的な対応に分けて答えよ。

(Q2): 「オルビス化粧品」は、「ポーラ化粧品」の子会社として創業された(現在は、両社がホールディングスの傘下)。「ポーラ・ブランド」を隠したのは、なぜだったのか? また、ブランドを隠したことは、正しかったと言えるだろうか? その理由を問う。

(Q3): オルビスが顧客に対して提供している約束はどのようなだろうか? それはどのような仕組みによって守られているか?

(Q4): つぎのステートメントに対してコメントせよ。「一般的に、CSが高い企業(組織)が必ずしもESが高いとは限らない。また、CSの高いことが、必ずしも利益向上に貢献しない」。

(Q5): (Q4)の一般論について、オルビスに関しては当てはまるだろうか? 当てはまるとしたら、それはなぜなのか? 当てはまらないとしたら、どうしてなのか? その理由を問う。

<参考資料>:
・配布資料(「通販業界 満足度1位 オルビスの約束)
・小川個人HP(2012年2月10日)
「通販業界の顧客満足度№1企業「オルビス」の顧客対応組織力