ベトナム視察旅行日記#2:女はエアロビ、男はウォーク@ハノイホテル湖畔にて

 昨日から、朝早くに起きて、ホテル近くの湖畔を走っている。一周が2KMくらい。駿河公園の周回距離。形は不忍池に似ている。こんな湖がハノイ市内のいたるところに見られる。200ヶ所?



 まだ暗い早朝5時ごろから、ラウドスピーカーでダンス音楽が流れはじめる。湖畔の静けさどころではない。温泉地で突然、演歌が流れてくる、あの光景を思い浮かべてほしい。早朝の時間に、池の回りの歩道や芝生の上で女性達がダンスをはじめる。ふだんスポーツクラブで、ガラス越しにエアロビクスを観察しているわたしからみて、彼女たちの踊りはあまり上手ではない。まちがいない。初心者マークつきである。

 一応、お手本の講師はいるのだが、そのかたの踊りもエクセレントとは言えなさそうだ。たぶんボランティアである。先生を囲んで踊っているのは、約50人ほど。全員が女性である。ハノイでは、エアロビクスは男子禁制らしい。しかも、年齢がある程度上である。20代後半から30歳?なんとなくだが、ステップもけだるそうだ。こんな朝早くに気温が30度近くもあるから、致し方がないところか(同情)。

 わたしは、池の回りを2周してみた。走っているひとはごく少数である。ウォーカーはやたらに多い。年寄りが早足で歩いている。5メートルほどの幅の歩道いっぱいに、ウォーキングを楽しむ人が広がっていて、走りにくい。こちらは、男性がマジョリティ。わたしのようなシリアスなランナーは、彼等にしてみれば、迷惑千万なのかもしれない。それにしても、歩いている人達は、無表情で笑顔がないなぁ。レストランでも、商店でも、サービス対応が皆無である。15年前の中国を彷彿とさせる。ここは、いまも共産圏の国だったのだ。「中国とベトナムは戦争をしてきたが、根っこのところはよく似ている。身内びいき。ウチとソトの差別意識」(現地、合弁ネット企業の副社長、福田さん)。

 ハノイの視察報告を簡単に。二日目は、市内の商業施設を3ヶ所、案内していただいた。バチャン村(焼き物市場)、市内の卸売市場、ハイバーマーケット(BIG C)である。夕方からは、日本企業を支援しているコンサルタントのお話しをうかがった。

 印象である。市内には、パパママストアが、いたるところにある。コーラを買おうとして、ガイドさんに会話交渉のアシストをしてもらった。500ミリのペットボトル1本が2ドルだという。ハイパーマーケットでは、同じコーラが、30円~40円で売られている。価格差が3~5倍。どうみても、庶民が犠牲になっている。近代的な流通が入る余地がある。とくに、日本流のコンビニ普及のチャンスは大きい。それが証拠に、ハイパーマーケットのビッグC(カルフールに似た店舗)は、大繁盛していた。
以下は、わたしの推定である。

 3階建て、売場面積は1万坪。一階がブランドショップ、二階がスーパー、三階が家電など、生活用品の売場。
推定来店客、土日3万人、平日1万5千人。客単価800円(ターゲット顧客の世帯月収3万円)。週末の一日の売上は、約2400万円。スーパー部門の月商6億円。年商は70億円。SCとしての年商は約100億円。
同じ規模のイオンモールやヨーカ堂のアリオなどは、年商200億円前後である。やや過大推計かもしれないが、来店客は2倍はいるように見える。3万人は、SMフロアのレジ100台からの推計である。一人の処理速度2分(1時間のレジ通過客30人)、×10時間営業(ほぼ途切れない)。300人×100台。
1階3階の売上をあわせると、SM7に対しては3くらい。日本での経験から、近代的な流通に大チャンスがある。早い者勝ち!とくにコンビニがほしい!