明日(3日)は、大学院の募集セミナーのために、一時的に帰国する。セミナーで挨拶をして、ブランド論の模擬授業を40分。そのあとは、そのまま、夕方には新幹線で東北地方に遠征する。盛岡経由、米沢行きである。
盛岡では、啄木マラソン(ハーフ)を走る。何ヶ月ぶりにレースに復帰することになるだろうか。5月の済州島マラソンが最後だった。もう3ヶ月も経過した。その間に、レースをふたつキャンセルしている。
走り終わったら、その足で米沢に向かう。学生達が商品開発をしている、松川弁当店で現地合流だ。5日の朝には、共同PR社が、弁当の試作品を作るのを見にくる。実際に大宮駅で販売してみる。なので取材に来るのだが、学生達6人は、どの弁当を作るつもりなのか?大学院生の、試作品のアイデアに対する評価はきびしかったぞ。
遠征が終わると。自宅には帰らず、5日の夜遅くには、再び中棚荘に戻る。いまや小諸のひとになりかけている。立派な信州人だ!
いまは台風が来ていて、外は走れない。それをいいことに、昼からは、フロントで購入した吉村達也『初恋の湯、殺人事件』を読み始めた。中棚荘が舞台の温泉ミステリー小説である。吉村さんは、わたしの一つ下の58歳。温泉ミステリー作家である。彼が切り開いたジャンルである。なかなかのビジネスモデルである。後ほど、説明する。
まだ100頁までしか読んでいない。主役の若菜姉妹は、この部屋、藤村に泊まった、という設定だ。廊下やお風呂や、はりこし亭が出てくる。読者としては、想像力を必要としない。(笑)
女将も、富岡洋子の名前そのままで、進行のあちこちに。笑ってしまった。昨夜は、この話しをご本人の前でしていて、ご本人も笑っていた。
講談社文庫になったのが、今年の5月。単行本は実業の日本社から、5年前に。この宿だけで、700冊は売れている。有名な温泉宿、殺人事件、シリーズもの。黙っていても、泊まり客が買ってしまう。部屋にフリーサンプルもある。夜中に読んで、おみやげにでも。記念品としても悪くはない。わたしなどは、全国の秘湯を泊まり歩いてるから、吉村作品の購入リストがたくさん。由布院温泉殺人事件、五色温泉殺人事件、白骨温泉殺人事件、有馬温泉殺人事件、霧積温泉殺人事件。以上、巻末リストにある秘湯の温泉宿だ。
ご当地ものは、売りやすい。実感である。わたしの本、しまむらとヤオコーも、埼玉県だけで半年で約6千冊は売れている(推定)。たしかに、地名で売るのは、おいしい商売である。
3章以降、りんご風呂のトリックが気になっている。しかし、夕食の時間が来た。丸山さんが待っている。しばらく、お別れになる。
10月から林檎が浮かぶ、初恋りんご風呂は、今日はお客さんが少ない。4、5組だろうか。こんな台風の時に、しかも平日である。特別な用でもなければ、長野の温泉などには入りには来ないよね