「政治関連の意見は、ブログでは主張しないでほしい」と各方面から警告と懇願を受けている。したがって、昨年の民主党代表選以来、小沢ネタ・民主党ネタは避けている。我慢の忍耐の緒が切れそうになる記事を読んでしまった。ジャーナリストの上杉隆氏の論説である。
わたしが書くのは問題だとしても、ほぼ同じ立場の論説を紹介するのは、かなわないだろう。ネット情報誌「ダイヤモンドオンライン」の中で展開されている、ジャーナリストの上杉隆氏の記事には、いつも同感するものが多い。
わたしに近い主張である。ただし、学者と協会長の立場からは、おおっぴらに意見を言うことができない。その代わりに、ぜひとも、本日の上杉論説「小沢氏元秘書への“立証の対象にしない裏献金”とはどういうことか?大手メディアの情報操作を検証する」を読んでいただきたい。
ここで、個人の解説は差し控えておく。上杉氏の論説を、全文まるごと読んでいただければ、わたしの立場はご理解いただけると思う。
日本のマスメディアは、とくに、最近の政治のダッチロール状態(無政府、学級崩壊状態)に大きな責任がある。その罪状は、情報操作で大衆迎合を演出してきた点においても、非常に罪が重たい。
日本沈没の責任は、政治家たちだけにあるわけではない。見込み操作を繰り返してした「検察当局」と同様に、根本的なところで「マスメディア」には大いに反省すべきところがある。
多少の偏向のきらいはあるが、フリーな立場から書かれているネット記事のほうが、よほど真実に近いようだ。その内容も、記者としての自己主張も、かなり大手よりもましである。
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「週刊 上杉隆」(ダイヤモンドオンライン 2011年3月3日配信掲載)
2011年3月4日(金)配信
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/diamond-20110304-12/1.htm
東京FM「タイムライン」にレギュラー出演している。番組冒頭、その日のニュースが何本か読まれる。今夕、そのうちのひとつに対して、どうしても納得のいかないものがあった。
〈「裏献金」立証せず 小沢公判で指定弁護士 元秘書との「共謀」焦点〉(共同通信)
こうしたタイトルの放送記事だった。念のため、共同通信のウェブに当たると、微妙にニュアンスが変わって、次のようなタイトルになっていた。
〈小沢氏公判で「裏献金」立証せず 検察官役の指定弁護士〉(共同通信ウェブ版)
本コラムでは、別途入手した共同通信の放送原稿を元に、日本の大手メディアではどれだけひどい情報操作が行われているかを検証してみる。(以下とくに断りのない引用はすべて共同通信から)
「検察官側」とはいったい誰か?
あえて不正確な表現をする不思議
〈政治資金規正法違反の罪で強制起訴された民主党の小沢被告の裁判をめぐって検察官側はゼネコンから元秘書への裏献金の受け渡しについては立証の対象にしないことが関係者の話で分かりました〉
「小沢元代表」や「小沢議員」ではなく〈小沢被告〉という呼称がいかにも悪意に満ちているが、これは表現の自由の範囲なので問題はない。問題は次の表現だ。
〈検察官側は――〉。
一般人が聞けば、いや政界関係者が聞いても、聞き逃してしまう仕掛けがここに施されている。よく見ていただきたい。この表記は「検察側」ではなく〈検察官側〉である。
(さらに詳しくは、「ダイヤモンドオンライン」で)
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