台湾便り(補足): 「QRコードがアジア標準」だったことが意味すること

 昨日、SES(JCSIの中小企業版)の打合せを、経産省とインテージの研究会関係者と行った。SESのシステム開発は、おかげさまでかなり進んでいる。ミーティングのときに、わたしの台湾での経験(QRコード)を話させてもらった。


復習してみる。たまたま訪問二日目に、「台北花博」の会場で、カランコエ(長寿花)のガーデンで、展示パネルのQRコードをスキャンしてみた。日本の携帯(ソフトバンク&シャープ)」で、台湾花博のコードがスキャンができたのである。
 さっそく、そのまま、台湾政府(花の博覧会)が設定したURLに接続してみた。「長寿花」は、中国語の説明でも、英語の学名でも、カランコエ(カタカナ)の日本名も、その場で見ることができた。感動だった。
 QRコードの標準システムが、いったい全体、どうなっているのかは知らない。しかし、日本のガラパゴス携帯(笑)で、台湾人が発行したコードを自由にスキャンはできたのである。

 この方式(QRコード→URL→携帯画面表示)は、いまやアジア(漢字)標準であることが確認できた。ということは、調査(説明)システムとして、QRコードを入り口(キー)として利用できるのである。
つぎには、携帯で音声を設定すればよいだろう。観光地やレストラン、その地の水族館やテーマパーク、博物館、美術館などで、翻訳ソフトの代行として使えるのである。
 QRコードがアジア標準であることがポイントである。日本の携帯がガラパゴスであることから自由になれるのだ! 日本にやってきた外国人観光客(ビジネスマン)に対しても、調査にも使えるのである。
 なんだ。わたしたちが、JCSIで、日本のサービスを外国人顧客にどのように評価してもらえるか?その回答システムのデザインに悩んでいたことが、QRコードで解決できるのである。
 QRコードを、利用者の携帯(場合によっては、外国人には一時期だけ貸し出しをする!)でスキャンしてもらう。URLに接続できれば、その後はすべてOKである。英語や韓国語や中国語での回答になるからである。あとは、自国語で自動的に、質問文をチェックしてもらえばよい。なんと、「ひょうたんひょうからこま」なのである。

 さて、次回のSES委員会の会合では、アジアのサービス業を考えてみたい。日本(経済産業省)が、米国のACSI(民間のミシガン大学)を越えて、「SESをアジア標準にするための戦略」を練ることにしよう。
 台湾では、セブンイレブン、ファミマ、吉野家、大戸屋、ワタミ、モスバーガーがFCの標準フォーマットである。SESを利用して、アジアに進出した流通サービス企業と、日本の標準スコア(JCSI)を比較できるのである。
 なんという、ダイナミックな展開になるだろうか!経産省が創った「日本のサービス評価システム(SES)」が、アジア進出できるのである。しかも、「日本のガラパゴス」が標準をとることができそうなのである。QRコードのおかげである。