ピアソンから出版する『異文化マーケティング』のドラフト修正作業に手間取っている。理由はいくつあるのだが、最大の問題は、著者の真意がよく読みとれない部分が多いことだ。フランス人の癖なのか、著者の個人的な資質なのか。文章がずいぶんと冗長なのである。
こうした場合の対応策として、わたしは、以下のようなふたつの基本戦術を用いている。
1 文章をかなり意訳する。
著者の意図はわかるのだが、直訳すると意味が通じない場合の対応である。
2 文章をそっくり飛ばしてしまう。
わたしたちの理解不足のためなのか、フランス人と日本人で感じ方がちがうせいなのか、文脈的に、日本人に原著が理解できない場合の対応である。可能な限り、段落をそのままそっくりか、文章の一部を訳さずに飛ばすことにした。それでも、全体の理解の妨げにはならないだろう。
これまで5冊のマーケティング書を翻訳してきたが、いちばん難解で、なおかつ、もっとも内容的にはおもしろい本ではある。それだけに、翻訳の作業には、監訳者として、これまでに最高の時間を投入している。
表紙の装丁と中のデザインは決まった。これで、きれいな本にはなるだろう。どのくらいの厚みの本になるのか、いま時点では不明であるが。またしても、500ページは超えそうな気配である。わたしの身長の高さに積み上げるという目標達成には、大きく貢献してくれそうだ。
最終の小売価格、値段は? このままだと、当初狙っていた3000円台は難しそうだな。でも、みなさん、ちょっと面白い本なので、買って下さいね。
誤訳も適当にあるので、ご指摘を、、、
本日も午後、第14章の完全手直し作業である。わが弟子どもは、ほんとに、日本語ができないなあ(嘆きの言葉である)。英語も、もっと勉強して読解力をつけなさいね。卒業してからあまり進歩してないぞ!
う~ん、朝から、ため息が出てくる(正直者の先生なので)。