女性の登用と活用:いまどき女性と外国人が理事会にいない組織なんて、、、

わたしが所属している組織では、理事会や教授会メンバーのほとんどが男性で占められている。女性と外国人が活躍できない組織は、いまどき社会から大きく遅れを取っている感がある。ふたつの組織で、わたしは会長と校長を務めている。この話をされると、実はかなり頭が痛かった。


今月(5月)のJFMA理事会で、「設立10年目の総会(6月7日)」で、新しく理事メンバーを増員することが話題になった。とくに新しいメンバーの推薦はなかったのだが、会議が終わりかけたとき、副会長の伊藤瞳さんが決然と意見を述べはじめた。「10年間、理事会メンバーで女性はわたし(伊藤さん)だけでした。そろそろ、わたし以外の女性理事を推薦していただけませんしょうか?」
 そういえば、この話は2年前の理事会でも伊藤さんから出されていた。結局、適当な人が推薦されないままに、今日に至っている。テーブルの反対側に座っていたどなたか発言をされた。「理事をお願いするのが無理なら、顧問(アドバイザー)をお願いするのではいかがでしょうか?」
 副会長の守重(知量)さんからの提案だった。思わぬ展開になった。総会で最終的に承認を受けていないので、具体的な名前を示すことができないが、JFMAには、花業界で活躍しているキャリア女性の応援団がたくさんいることをわたしは知っている。その方たちの名前を挙げてみた。その場に居合わせた理事会メンバーからも、応援団の候補者が出てくるは、出てくるは。

 アドバイザーの候補者リストには、外国人や大使館関係者、メディアのかたが多かった。例えば、オランダ大使館、コロンビア大使館、オーストラリア大使館。女性商務担当者や参事官クラスの方たちの名前である。世界からこれだけ花を輸入しているのに、輸入商社の代表者はいても、その国の方たちがひとりもいない。不思議な話ではあった。
 次回総会に提出すべき女性・外国人顧問の候補者リストが、一挙に埋まってしまった。顧問には、特別な資格や定員がない。リストを見てみると、わが理事会がかなり開かれた組織に変わった印象を受ける。不思議なものである。
 リストに上った女性たちに、翌週、わたしから電話で顧問就任のお願いをした。全員から「快諾」のお返事をいただいた。一部外国人の候補者は、海下常務理事や守重副会長から連絡をお願いした。それも基本的に、すべて就任を了解していただいている。
 理事会が終わって、「やっと実現しましたね」とわたしから伊藤さんの提案を祝福した。伊藤さんは満面の笑顔で応えてくださった。つぎは、伊藤さんに続く、若手の女性理事を選出することが課題になるだろう。それも、早々に実現する気がする。

 もう一つの組織である経営大学院でも、ドラスティックな女性の登用を考えている。大学院関係者の皆さん、できればの話ですが、小川校長先生にご協力をお願いします。