オランダ在住の山本清子さんから、興味深い情報が送られてきた。オランダのバラが、輸入超過になったという記事である。詳しいデータは、フローラホランダなどから確定しなければならないが、記事そのものは「FlowerWeb」からのものである。そのままの訳文を掲載する。
「オランダでバラの輸入がさらに増加する」(オランダウエブから)
2010年2月12日、去年の最初の8カ月で、(オランダに)25億本のバラが輸入された。これは、2008年の同じ時期と比べて、3%の増加になる。そのほとんとは、ケニアからの輸入である。この事実を、オランダ中央統計局が発表した。
2001年より、オランダは、バラの輸入が輸出を上回るようになった。2000年-2008年の期間に、バラの輸入は60%増加して、23億本から37億本になった。
バラの輸出は、この期間は、わずかに6%増えたのみである。2000年には、輸出額は23億本であったが、8年後は、25億本である。
ケニアからオランダへのバラの輸出(オランダ側から見ると「輸入」)は、東部アフリカの国(注:エチオピアなどを指しているものと思われる)に比べると、しだいに減少している。それにもかかわらず、ケニアは、圧倒的で最大のバラの納入業者である。
2005年には、バラの全輸入のうち、62%がケニアからのものであった。その後は、2009年の最初の8カ月では、その率が55%まで継続的に落ちている。
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以下は、小川のコメントである。
(1)オランダの国内生産は明記されていないが、バラの輸出の減少は、当然、国内産のバラが減少しているからである。
(2)この期間に輸出が減少した理由は、明らかに、ケニアやその他の東アフリカ諸国(エチオピア、ウガンダ、ジンバブエ、エジプト)から直接、英独仏(+スイス、北欧諸国)に切り花が送られているからである。
(3)先日の報告(本HP参照、欧州の新しい流れ)でもお示ししたように、オランダは国際的には花の商流をコントロールしようと躍起になっているが、その帰結は、さらに直送が増えるだけのような気がする。