今週のはじめに、山本清子さん(オランダ在住)からのメールでは、オランダの花輸出業者は、「2009年度の後半、業績がやや持ち直してきている」との報告があった。しかし、日本と同様、オランダの花生産部門は、相変わらずきびしい情勢にある。欧州への花輸出国であるケニアの生産部門も不調である。花の供給サイドの苦境が世界を覆っている。
先週の金曜日(12月11日)に、LEI(オランダ農業経済研究所)から発表された数値によると、全て畑作農業と施設園芸部門が経済恐慌に陥った。
LEI(オランダ農業経済研究所)は、先週金曜日に、2009年における、各農業部門の農業収入と企業業績の評価を発表した。LEIが発表したデータによると、とくに施設園芸業界が、経済恐慌により最も厳しい打撃を受けた。75%の農家は、企業経営のために必要とする経費が支払いきれていない状態にある(注:「赤字」という意味)。
LEIのよると、栽培品目の価格落下により、収入の大部分が吹き飛んでしまった部門もある。多くの農家は、とくに施設園芸農家では、企業経営のための経費が支払えないでいる。 彼らは、予備費を使うか、銀行に追加融資を仰いでいる。
畑作農家、園芸農家の倒産は、2009年には、それまでの年と比較して、かなり高いとのLEIは結論を下している。
なお、別件である。
わたしたち(JFMAの欧州視察団)が、来年1月下旬に訪問することになっているLandgard(ドイツの市場)とFloraHolland(オランダの市場)の合併(セリ機能統合)が、オランダ政府当局(Nma:日本の公正取引委員会に該当)から承認された。
両社は、オランダ・ドイツ国境周辺のセリ活動を、2010年10月からドイツのHerongen(ドイト市場がある場所:今回、われわれの訪問先)に集中することになる。新しい市場の名称は、Rhein-Maas(ライン・マース)となる。