「宮原詣」(しまむら本社所在地)が続いている。今日こそは連載スタート前、最後のインタビューにしたいと思って出撃した。しかし、予想した通り、6月15日(日)にふたたび後藤長八専務とお会いすることになってしまった。「面談申請票」に記入して、事前にお渡ししてあった項目が全部カバーできなかったからである。
藤原会長のときでさえ予定は2時間であったが、インタビューは午後までずれ込んだ。合計4時間。しまむらの経営陣は、後藤専務をはじめ、島村恒俊オーナーなど、話好きの方が多い。企業として簡単に取材は受けてくれないが、中に入ると正直に教えてくれる。しまむらは、京都の老舗のような社風である。
昨日は、午後2時から大学で二件アポイントがあった。後藤専務は、待たせてあった来客のあとで、再開しての延長面談を希望していた。仕方がなしに、再来週の日曜日(6月15日)に仕切りなおしてのインタビューとなった。
ありがたいことである。とにかく、小川町物語の取材では、思ってもみなかった出会い(ハプニング)が毎日のように起こっている。日本の流通史に残るドキュメンタリーを完成させないと、取材に応じてくれたひとたちに申し訳ない。
しまむらの後藤専務しかり、ヤオコーの川野清巳社長しかりで、縁の下の力持ちがいないと、現在の両社はありえない。設計者は立派な設計図を描くことまではするが、構造物を実際に立ち上げるのは現場監督の力である。守秘義務があるのであまり詳しく述べることはできないが、現場に設計図を携えて、足場を立て、クレーンやコンクリートミキサーを差配し、実際に作業員を配置して動かしてきた実行者がいるのである。
絵に描いた餅を食べられるようにしてくれたひとを、企業は忘れがちである。今回の取材でも、そのひとたちをしつこく取材している。案外、縁の下の力持ちは、話好きである。止まらない人が多いのでびっくりする。