正月の箱根駅伝で、わが法政大学駅伝チームは大健闘の末、4位に入賞した。テレビの視聴者を引きつけ、「法政大学」を目立たせて宣伝するのが、復路を考えずに往路に実力派を全員投入する成田監督のいつもの作戦である。
今年も往路5位の後、どうせ復路はめためたになると思ってテレビを見ていた。大学関係者もほとんどがそう思っていたはずである。
しかし、なんと箱根坂下りで、5位からまさかの2位に躍進してしまった。6区をすぎればそのうちズルズルと順位を下げ、あとは例によってシード権が獲得できる10位前後をうろうろすると予想していた。期待せずにテレビに映る、一見あまり韋駄天には見えない法大生たちを見ていた。
結果は、最終走者が順天堂大学を振り切るおまけも付いて、うれしい4位であった。本日の夕方、法政大学の前で、学生たちが5日前の感動を友達とそれはそれはうれしそうに話しているのを脇で聞いた。法政の関係者として、「心底うれしい!」と感じた次第である。
なぜなら、六大学の中では、慶応、明治、早稲田と比べると、何となく愛校心が薄いと言われるのが法政である。このごろだんだん、そんな校風が変わりつつあるからである。
それはともかく、法政の駅伝ランナーたちの特徴はといえば、茶髪にやたら目立つサングラスをして走っていることである。箱根駅伝には全20チームが出場しているが、法政の選手はすぐにわかる。不思議ではある。やや知性に欠けるが、憎めない風変わりな顔立ちが個性的でいいではないか。そう思って見ているのは、わたしだけだろうか?
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というわけで、強烈な仲間意識と個人的な共感から、マラソンランナーであるわたしも、正月から公式レースに出場する際には、「法政スタイル」で走ることに決めたのである。箱根駅伝の翌日、1月4日の「潮来SUNSUNマラソン」(茨城県潮来市)からは、「道の駅いたこ」のテント売店で衝動買いしたサングラスをつけて走ることにした。かなり目立つ群青のサングラスである。
当日は晴天、走り終わったあと、また目が赤くなるなと思ったこともあって、ついつい、おじさんの口車に乗って衝動買いをさせられてしまった。箱根の駅伝レースを見た興奮の余韻が、「まあ3千円だから・・・だまされたと思って、一回使ってみるか」と思わせてしまった。
本HPを継続してごらんになっている方は、ご存じのように、昨年から走るときはわたしは、めがねをはずしてコンタクトレンズに切り替えている。その上から、今度はサングラスをかけたわけである。コンタクトにしたのは、実は「法政スタイルで走りたかったからである。
なんと、結果はすぐに出るものである。サングラスが直射日光から目ん玉をやさしく守ってくれる。周囲の風景がほとんど気にならなくなる。走りに集中できることがわかって、とても走りやすい。10キロメートル、43分07秒でゴールイン。
21年ぶりで(1983年春先だと記憶している)、スタンフォード大学の周回コース(10Kファンラン)で記録した自己最高タイム(43分43秒)を、36秒短縮できた。
当日の潮来は、気温8度、湿度60%、微風。これ以上は望めない、最高の気象条件に恵まれた。しかし、最大の成功要因は、サングラス装着であろう。10月の松川浦大橋マラソンで実行できなかったことが、今回はできたからである。
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蛇足である。潮来マラソン(10K)は、陸連の公認コースではない。道の駅の周りを2周する。周回5Kであるが、一周5キロを20分強で戻ってこれたから、距離が本当に10Kあったのか、自分としては疑問に感じた。順位が50歳代の11位(30人中)だったから、まあ一応は自己新記録として自分を納得させておくことにしたが、本当に実力が向上しているのかどうかは、今週末(1月11日早朝)、小川ゼミの学生6人と一緒に走る「葛飾ロードレース10K」(葛飾区四つ木駅下車)で試されることになる。結果はいかに?
学生には負けたくないよね。今週末から、法政大学駅伝チームの公式ユニフォーム(一着1万円の限定版)を着てレースに参加することになっている。恥ずかしくない結果を出さないと、胸の法政Hマークとオレンジの短パンが恥をかかせますから。