時代の潮流:中国市場での日系企業による現地企業買収

わたしの予言が的中しそうである。昨年以来、「中国へ進出している日系企業による現地企業M&A]について、近々複数の流通業で買収の動きが起こると予想していた。


たとえば、コンビニエンスストアとカジュアルウエアのチェーンについてである(本HP 2006年3月22日「中国人消費者は日本ブランドをどのように見ているのか?」参照)。
 驚きだったのは、8月5日の日経朝刊で、ジョルダーノに対するファーストリテイリングの買収提案が報道されていたことである。以下は、日経BPオンラインからの引用である。
 個人的には、ジョルダーノの買収提案が実現する可能性は大きくないと考えている。「本命(買収対象)は別にある」と考えるのが、M&A戦略の定石であろう。

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ユニクロが香港のジョルダーノ株取得を計画=香港紙
2006年8月4日 金曜日
 [香港 4日 ロイター] 香港経済日報は4日、市場関係者らの話として、ファーストリテイリング<9983.T>()の展開するカジュアル衣料品チェーン「ユニクロ」が、香港の同業ジョルダーノ・インターナショナル<0709.HK>の株式取得を計画していると伝えた。これを受けて4日の香港株式市場ではジョルダーノ株が売買停止となった。

 経済日報によると、ジョルダーノの経営陣はユニクロからの提案を拒否したという。 

 ジョルダーノのスポークスマンは報道や売買停止についてのコメントを拒否した。ファーストリテイリングからのコメントも現時点で得られていない。

 ジョルダーノは香港、中国、台湾、オーストラリア、日本、中東に1600店以上を展開しており、株式は主として機関投資家が保有している。同社には、アバディーン・アセット・マネジメント、ハリス・アソシエーツ、マシューズ・インターナショナル・キャピタル・マネジメントが合計で37.9%を出資している。

 同社株の3日終値は4.07香港ドルだった。