オーガニック食品(とくに野菜)は、「生協」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼうや」など、一部の直販型流通業者が特別なチャネルで販売する商品と見られてきた。したがって、大きなマーケットがあるとは一般にはみなされていない。
ところが、イギリスでは、すでにスーパーマーケットの主要アイテムとして、有機食品がコーナー展開され始めている。イオングループのジャスコなどが、「グリーンアイ」の名前で、PB商品を開発しはじめている。中国から有機野菜を輸入している「ニチレイ」のような企業も登場し始めた。
また、筆者らが昨年暮れに調査を実施した店舗(田園都市線藤が丘にあるマザーズ)では、オーガニック食品スーパーを経営的に成立させる消費者グループが存在することが確認されている。一店舗で固定客(最低月一回の購入)が約3000人である。こうして事実を調べるための店頭調査を支援してくれたのは、オーガニックスーパーのマザーズ藤が丘を運営する「夢市場㈱」とITベンチャー企業の「㈱ワイズシステム」であった。調査から一年が経過したので、この度、その概要を「チェーンストアエイジ」に公表する許しをいただいた。本日発売になるので、その原稿の全文(図表と写真を除く)を「R&R」欄に掲載することにした。
タイトルは「マザーズ、テスコに見るスーパーのオーガニックMD: 日本におけるオーガニックスーパーマーケットの可能性」*1 『チェーンストア・エイジ』2001年12月15日月号である。