昨年5月18日に設立し、筆者が会長を務めているJFMAで、先週から「花の鮮度保証販売実験」を行っている。無印良品の子会社(花良)の3店舗で販売している花には、7日間の日持ち保証がついている。枯れたら返品を受け付けるという販売方法である。以下では、その概要を紹介する。
「切り花の鮮度保証販売実験」のお知らせ 2001/10/16
JFMA(日本フローラルマーケティング協会から
(1)「切り花の鮮度保証販売」の目的と実施概要
・JFMA会員の協力を得て、現在、切り花で日持ちを保証して販売する実験が都内の3店舗(無印良品の子会社「花良」:阿部社長)で行われています。
・この実験は、「日持ちがしないので花は買わない」という消費者の声に応えて、生産者農家(6軒)から花市場を経由して、わずか一日で商品(切り花)が小売り店頭に並ぶように努力しました。
・流通の各段階で鮮度が保持できるように、しっかりと処理してある切り花を、花が切られた即日あるいは翌日までに売り切ることで、購入していただいた商品を5日から10日間、「日持ち保証」を付けて販売する試みです。
・切り花の鮮度について消費者の満足と信頼を勝ち取ることで、花の市場を伸ばすことが実験販売の本来の目的です。
・この実験には、生産者と市場と小売業者が協力しているだけではなく、品質保持剤メーカー4社と「東京ガス」(輸送途中と家庭の温度変化を見るために)のご協力も得ています。
以下では、「JFMA鮮度販売試験キャンペーン」の概要を説明します。
(2)鮮度保証販売試験の実施日
水曜仕入、水曜午後(~18時)・木曜(10~18時)の販売
・10月10日(水)~11日(木)
・10月17日(水)~18日(木)
・10月24日(水)~25日(木)
(3)販売店舗 花良品さん(阿部社長)の3店舗の協力を得て実施します。
・花良(はなよし) 西荻窪店
・花良 八王子店
・花良 八王子東急スクエア店
(4)切り花の産地と品目
・山形県 池田バラ園
STバラ・ニッキー(黄色)
・長野県 片桐花卉園
アルストロメリア・レベッカ
・大分県 メルヘンローズ
STバラ・アップルティー、
デュカット、モダンガール
・JAはがの
SPキク・ハービー(白)
・JA山形おきたま
バラ・ローテローゼ、
アルストロメリア・サニーレベッカ
・福島県 昭和花き研究会
宿根カスミソウ・BFブリストル
フェアリー、NHニューホープ
(5)保証期間は5日間で開始
今週は(14日以降)、7日間の
「日持ち保証」で実施されます。
*「10月1日出荷分」をクリザール・ジャパン社等にて花持ち試験を実施した結果、10月8日時点での花持ちが確保できており、最低5日間の保証としてPOP等を作成することとなりました。各水曜出荷分より20本の花持ち試験も併行して実施しています。その後の観察で、すべての花が9日間以上持ちましたので、今週は7日間で日持ちを保証することになりました。
(6)同じ花材群を、東京銀座のスズキフロリストの協力を得て(担当は小山さん)、活け込みでも使用し、花もちを調査いたします。こちらも温度センサー付きです。
(7)販売店舗では、法政大小川研究室の生徒によるアンケート調査が実施されています。また、とくに花持ち試験の「モニター」として協力していただいているご家庭(30世帯)には、「使い捨てカメラ」と「温度センサー」が配布されました。
産地から消費者段階(花が枯れる)まで、10分おきに温度変化を記録しています。それと、枯れた段階での主観的な判断(写真)と客観的なデータ(温度)を同時に記録することが、これによって可能になります。