【ローソン本】発売一週間で、拙著『ローソン』は増刷になるか?

 3月24日の一般書店での発売から、今日で1週間が経過している。通常のビジネス書とはちがって、ネットでも実店舗でも、この本はよく売れているようだ。「Lawsonマチの本屋さんコーナーで購入しました」という元ゼミ生や花業界の人たちから、メールが写真付きでわたしのところに届いている。

 いただいた写真を見ると、全国の大型書店では、ほとんどの場合、ビジネス書のコーナーで平積みされている。紀伊国屋、丸善、ジュンク堂など、大手の書店では店頭在庫がすでに2、3冊しか残っていない写真も送られてきている。
 出版社が増刷を決断するのは、書店での売れ行きが目安になるという(出版社の担当者)。ネットの販売は、あまり基準にはならないようだ。というのは、初刷りの配荷分は、5~10冊単位で大型書店に送れるからだと思われる。
 出版社の利益率を決めるのは、アマゾンや楽天のようなネット書店ではない。実店舗の方だからだろう。この業界には、書店に都合がよい返本制度がある。書店は本が売れなくても、一括で返本すれば、物流費だけ負担すると実質的にチャージされることがない。
 しかし、返本制度があることで、書店は販売リスクを取らなくてよい。都合がいいように見えて、最終的には、商売が甘くなる可能性がある。さらに言えば、書店の荒利益率が低くなるのも、返品が許されているからだとわたしは思う。
 
 今回のわたしの書籍でも、店頭からある程度商品が捌けないと、書店は売上(利益)にならない。なので、店頭POSの売れ行きを見てから、出版社としては増刷の決定を下すようだ。どの程度の販売率で増刷になるのだろうか? それもよくわからない。流行作家の本でもなければ、出版社も保守的に増刷を決定するだろう。
 わたしの本の場合亜h、いまだ発売から一週間だ。書店のPOSから上がってくる集計データは出版社までは来ていないだろう。それより、ローソンの店頭POSは日時で把握できるはずだ。約1000軒に3冊程度の配本だと思われる。もちろん静岡の石塚さんのように、300冊を確保できたローソンは例外である。
 今週末くらいには、3月23日の配本分がどれくらい捌けたかがわかるだろう。そこから増刷を決めても、増刷のタイミングは再来週からになる。ローソンや街の書店に増刷本が並ぶのは、4月下旬になってしまいそうだ。その分は、チャンスロス(売り逃し)になってしまうだろう。人間の興味は、変わりやすいものだ。次々と新しい出版物が、書店には並んでいく。

 初期の配布で、MO(マネジメントオーナー=複数店を経営するオーナー)さんの店舗には、彼らが希望する数量より少なめに配本されたらしい。わが友人のMOさんたちは、文句も言わず、事情が分かっているから我慢している。
 彼らからも「増刷のプレッシャー」が、ローソンの商品部を通して来ているのではないだろうか?ここは、ローソン店舗でのチャンスロスを最小限に抑えたいところだ。
 さて、トップの竹増社長などから商品本部へもプレッシャーが掛かっていそうだ。PHPでは誰がどのように、増刷のタイミングを判断するだろうか? リスクを取ることができれば、すぐさま増刷に持ち込むこともできるだろう。 

 

 

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