【フラワービジネス】フラワーバレンタインの日、都内のチェーン店を巡回する(上)。

Day Watch

 JFMAの松島事務局長と、有楽町駅の青山フラワーマーケットで待ち合わせた。フラワーバレンタインの視察に同行させてもらうことになっていた。午後3時半少し前に、丸井(iTOSIA)の1階に入っている青フラの店舗に松島さんはすでに到着していた。


 例によって、お店の方(店長さん?)にインタビューを始めている。午後3時半前だから、お客さんが並ぶほどではない。店頭は、ふだんどおりの陳列で、フラワーバレンタインのコーナーは、入口近くの一画のみ。
 早速、バレンタインコーナーの陳列で、松島さんが値段をチェックしている。赤いバラが12本入っているブーケは、11250円。40本入りは、38500円など。バラ1本が約1000円だ。値がりも甚だしい。でも、買う人がいるのだ。驚きの光景に、後ほど池袋の店で遭遇した。
 有楽町の青フラでは、それほどお客さんが多くはないが、店頭はきれいにディスプレイされている。夕方になってからお客さんがくるのだろう。それにしても、ふだんとあまり変わらない陳列になっている。バレンタインの特別感はあまり感じられない。 

 有楽町の2店目は、ユニクロの銀座マロニエ店。入口にある「ユニクロフラワー」のコーナーは、外売り場とカウンターに花が置いてある。価格づけは、開店当初から変わらないのが特徴だ。すべて原則として束売りで、1束390円、3束990円。
 価格をわかりやすく定額にするため、一束の入り本数で価格を統一している。2021年のユニクロフラワーの登場時と比較すると、明らかに入り本数が少なくなっている。申し訳ないが、1束のボリューム少なくなっている。花の値段が全体的に高くなっているので、知っている人からすれば、それでもお値頃感はないわかではない。
 ただし、それで例外がある。それはバラの花束。この日も、バラ3本の束を390円で販売していた。1本千円の時代に、これは明らかに赤字である。松島さんの説明によると、ユニクロに花を供給している柴崎さん(川崎市場)からの情報によると、「(ユニクロとしては)バラは赤字でよいか。品揃えのために安く売っている」のだそうだ。

 売るだけ損をするので、わたしたちが到着したときには、1束390円の赤いバラは品切れだった。かろうじて白いバラの束が残っていたが、最後の赤バラを購入していたのは、インド・アラブ系の観光客だった。男子が3人、女子が1人のグループ。
 4人とも、通常の買い物(Tシャツやフリース)で、LifeWearのバッグを持っている。そのバックの前に、男子3人は、「UNIQLO FLOWER」のプラスチックのスリーブを持っている。その中には、先ほど空になったバケツに入っていたのだろう。赤いバラの花束を抱えている。
 旅行先で、この花は誰にあげるのだろうか? わたしらが心配することでもないのだが、松島さんはちょっと気になっている様子だった。女の子がいるから、3人とも一緒の女性にプレゼントするのだろう。わたしはそう思った。
 日本人の女性も、慣れた手つきでユニクロの花を購入している。しかし、マロニエ店で圧倒的に多いのは、インバウンドの旅行客だった。推定30%は外国人だ。アジア系の客は日本人と顔が似ている。もしかすると、中国系の人などは見わけがつかない。来店客の半分近くは、国籍もばらばらのインバウンド客のようだ。

 この続きは明日、池袋と日暮里の視察記録を(下)で紹介する。

  

 

 

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