【柴又日誌】#164:長男夫婦の12回目の結婚(式)記念日に、HitoHanaさんから「季節のおまかせ花束」を贈る

2012年2月25日、長男夫婦が、門前仲町の富岡八幡宮(江東区)で結婚式を挙げた。初めて体験する神前形式の結婚式だった。美人の奈緒さんの打掛姿と、大柄な息子の羽織袴姿は、とても恰好がよかった。披露宴は、レストランウエディングの形式で執り行われた。セレモニーの場で、わたしは親族を代表して感謝の言葉を述べた。

 

 る息子には、いろいろと言いたいことがあった。そのため、予定された時間(3分)を大幅に超過して、8分に及ぶ長いスピーチは、親族から大顰蹙をかったものだった。あれから12年の月日が経過している。

 朝方に、神戸に住んでいる由くんと奈緒さんの2人から電話があった。明後日(2月25日)が、ふたりの結婚(式)記念日である(入籍は前年の2011年)。子供たち(紗楽さんと諒くん)と一緒に、どこかランチでお祝いするのことだった。かみさんが、息子からの電話を受けていた。

 結婚式といえば、わたしたち夫婦も、神戸の2人が結婚した前日(2月24日)に、板橋区常盤台のバプティスト教会で式を挙げた。1979年2月24日のことである。明日(2月24日)で、45年目の結婚記念日がやってくる。世の中では、結婚45年目を「サファイア婚」と呼ぶらしい。明日は、同居している次男夫婦の家族4人と、船橋の「焼肉きんぐ」を予約している。

 実は、東京タワー下にある「とうふ屋うかい」(芝公園)を予約したかったが、あいにく満室だった。24日は、天皇誕生日にはじまる3連休の中日になる。一週間前での予約は、とうてい無理だった。でも、焼肉きんぐのほうが、圧倒的にリーズナブルではある。

 

 ところで、由くんから電話があった際に、かみさんが「何か欲しいものはない?」と聞いていた。ふたりからは特別な希望がなかったので、かみさんが「お花を贈りましょうか?」と答えていた。しかし、いまから2日後に、神戸までお祝いのブーケを贈るには、予約が時間的に間にあうだろうか。

 そういえば、先日、秘書の内藤(光香)に頼んで、「ファッションセンターしまむら」の創業者、島村恒俊さんにバラのブーケを贈るよう頼んだことを思い出した。拙著『しまむらとヤオコー』(小学館、2011年)の出版に当たって、島村さんにはインタビューで大変お世話になった。お礼に、毎年の誕生日(3月8日、国際婦人デー、ミモザの日)に、島村さんが好きなバラのブーケを贈り続けている。

 その偶然に、先ほどの息子からの電話で気がついたのだった。ふたりの結婚式からは12年目だが、入籍からでは13年になる。島村オーナーに花束を贈る行事のほうも、今年で13年目になる。ところが、息子たち夫婦には、これまでは電話でお祝いを言うだけで、花束などをプレゼントしたことなどなかった。

 

 急いで、秘書の内藤のLINEに、メッセージを入れた。

(わたし)「内藤さん、緊急にお願いがあります。うちの長男たちの結婚記念日が2月25日です。ヒトハナさん(花の専門通販会社)から、春らしい花を神戸に送っていただけませんか?

 予算は、先日の島村さんの感じで、1万円前後。わたしたちがやってもいいのですが、時間が迫っているので無理くり、内藤さんに頼りました。すいません! 小川より」

(内藤さん)「わかりました。メッセージをお願いします!

 結婚記念日おめでとう〜〜〜の続きをお願いします」

(わたし)「奈緒ちゃん、由くん、12年目の結婚記念日、おめでとう。45年続いた、うちらのように、仲良くね、、、

 まふさん、わんちゃんより。

 よろしくお願いします🙇 すいません」

 

 島村さんの時もそうだったが、花束のタイプと値段を、内藤がPCから入力しなければならない。

(内藤)「最短配達花束として、¥11,000- ¥13,200- ¥16,500- があります。どれにされますか?

 季節のおまかせ花束となります。」

 最短配達花束なのか。二日後に神戸着なので、花束の種類は自由に選べないらしい。最初のシンプルなブーケにして、「それで、いいね」と内藤に告げた。そのあとで、隣にいるかみさんから、わたしに質問が飛んできた。

(わたし)「内藤さん、『季節のおまかせ花束、、25日で間に合いますか?』とかみさんから(質問です)」

(内藤)「正午までの注文で、25日配達が可能なようです。急ぎます」

 いまの時間は、11時40分。

(わたし)「ありがとう。あと20分だ!よろしく」

 

 内藤は歴代の秘書の中でも、仕事が早くて正確だ。

 10分後には、HitoHanaさん(「Beer&Tech」の森田憲之さんが社長)に発注した花束の画像が送られてきた。季節の花束というよりは、注文した最短配達花束は、トロピカルなテイストのブーケだった。でも、ふたりにはお似合いのスタイルだ。

 世の中は、なぜか偶然の出来事(息子たちの結婚式と島村さんの誕生日が近かったこと、13年という経過年月)と、こんなラッシュ・ジョブ(内藤へのメール依頼)がつながっている。

 それぞれが、花のおかげで、すこしだけ幸せな気持ちになるはずだ。これまでの花贈りでは、ときどきわたしがドジを踏むことがあった。しかし、そうした失敗は気にしないことにしている。

 良きことだけを記憶にとどめておくこと。そうでもしないと、急ぎのお節介なしごとなど、怖くてたくさんのことに挑戦ができない。