年が改まって一週間が過ぎた。元旦から暗いニュースが続いている。国内の大変さで忘れがちだが、ウクライナもイスラエルも世界は相変わらず惨劇の中にある。第2次世界大戦が終わってから約80年。後世の人たちは、人類の2022年以降は第3次世界大戦の真っただ中にあったと解釈されするかもしれない。
昨年の暮れから、本ブログで圧倒的にアクセスが多い記事がある。「小川先生の大予言(2): 10年後の2024年を占ってみた (記事ID:2860»)」である。この記事への月別アクセス数を紹介すると、2023年11月(21064)、12月(24317)、2024年(本日まで、806)である。
さすがに、新年に入ってからはアクセスが減少しているが、それでも日別のアクセス数では、前後の投稿記事を上回っている。2014年の元旦に、10年後、つまり「いま(2024年)」を占ったものである。6つの予言のほぼすべてが(何らかの形で)的中している。
一年前の2023年に一度、以下の6項目についてレビューしている。そのときの投稿と一部ダブりが出るもしれない。2024年1月の最終評価である。
(1)農に関する二つの危機:GMO問題と水飢饉(〇)
すでにはじまっていた「気候変動」(温暖化)を予測したものである。水飢饉は、当時はそれほど深刻には受け止められてはいなかった。GMO問題は、2020年から3年間、別の形(コロナ禍)で世界を席巻した。まだ完全な終息を宣言できない状態にある。
(2)わが国の食料の自給率は上がる(△)
当時は、38%だった自給率だが、統計上はほとんど変化がない。しかし、円安も加わり、自給率が上がることはほぼまちがいない。比較対照として木材の自給率を取り上げると、コロナ禍でのウッドショックもあって、いまや国産材の自給率は41%である。2002年は、これが19%だった。
(3)自家発電の仕組みが普及する:原発は「フェードアウト」へ(〇)
わたしは個人的には好きではないが、この間、太陽光発電が大きく伸びた。東京都などは、自宅の屋根に太陽光発電パネルを設置することを義務化しようとしている。ご近所さんではあまり見かけないが、少し郊外に出れば、農地や山林は太陽光パネルだらけになっている。洋上風力発電は、わが故郷の秋田県などで海上に林立している。さて、原発はどうなるのか?
(4)「3F(スリーエフ)生活産業」の未来は明るい
ファッション(Fasshion)、フード(Food)、フローラル(Floral)の3つが、小川の命名による「3F産業」である。物理的な商品の販売で利益を得ることになるので、ITとはちがって急激な成長がむずかしい。
(5)上手な「未来型の提携」がビジネスの成功を決める(〇)
単独の企業が成功するのではなく、この10年で企業横断的に事業が運営されるようになった。新しい提携の形を模索する協同作業を予測したものだった。当たっているかどうかは半信半疑のところもあるが、いまや単独でひとつの企業が大きな事業を成し遂げることは困難になっている。
(6)中・韓は成長を終えて国際競争力を失う(◎)
6つの予言の中で、ようやく当たりくじになってきた予見だった。10年前は、みなが思っていても、なかなか現実にはならないように見えていた。ここにきて、ようやく歴史的なトレンドが中韓に及んでいる。中国は国が大きいだけに、とくにきびしい局面を向変えている。
反省もある。重要なことで予言の項目に入っていなかったことがある。
(7)世界大戦 ~ これは、予測外の展開だった。ウクライナもロシアも、、
(8)大震災 ~ 予言に入っていないが、常識的にもっと大きな地震が日本を襲う可能性がいまでもある、
(9)大幅な円安 ~ まさかの展開だった。2年前までは、、、
したがって、謙虚に自らの眼力を評価すると、結果的には4割は外したことになる。世の中はそう簡単に問屋が卸してくれはしない。