自転車チェーンのA社の店舗で、現場観察とヒアリングを実施することになった。今朝方、調査会社のインテージのミーティングで、大阪セミナーの開催(11月30日)に当たって、同社の小型店の現場を見ておきたいと思ったからだった。事前にいただいた店舗リストから、墨田区のK店を選んだ。
K店は、電車で簡単に行ける場所だったからだ。店のある場所は、錦糸町駅から歩いて行けるところらしい。ふだんのわたしは、A社金町店(標準店)の顧客である。下町の葛飾区高砂に引っ越してから、この10月で5年になった。
学部ゼミの卒業生(9期生)から、引っ越し祝いに電動アシスト自転車をプレゼントしてもらった。ブランドは、Panasonicの「ベロスター」である。春先に交通事故にあって、最初に購入したベロスターの車輪が曲がってしまった。買い替えたモデルも、ベロスターだった。
パナソニックのリピーターである。これまで、同じブランドを2台購入していることになる。車体が黒のものと、淡い青色の電動自転車である。黒色の旧型は、次男の家族におさがりで嫁入りしている。
ところで、本日午後に、仕事で小型店(K店)の現場を見ることになっている。視察前に知りたいと思う仮説は、以下の通りである。どこまで仮説が、現場ヒアリングで確認できるだろうか?
自分の5年間の電動アシスト経験から、とりあえず自転車購入層に対して想定した仮説である。なお、ここでの自転車とは、「電動アシスト自転車」を指している。ふつうの自転車の売れ行きとの関連も聞いてみたい。
1 自転車の種類別
大きな分類では、①「ママチャリタイプ」と②「スポーツタイプ」に別れる。その他には、③「子供用自転車(非電動)タイプ」があるようだ。
①は「子供の送り迎えの用途」で使用されている。②は「遊びと遠出」のためである。したがって、それぞれに求められる機能とデザイン性やコンフィギュレーション(形やギア)が異なる。③は、デザイン性とサイズ・価格の違いだろう。
2 自転車の購入ポイント(訴求点)
①町中で観察していると、両者に共通して求められているのは、「フル充電で走れる距離」(用途によって要求が異なる)。
②価格と機能には、明らかなトレードオフが見られる。
③デザインや車体の色を重視するかどうかについては、よくわからないところがある。
→ 実際の購買者データが欲しいところではある。
3 購入場所とサービス
自分の経験だと、標準店と小型店では、品揃えとサービスに差が生じる可能性がある。
事例(金町店と新小岩店):ある時、孫の穂高が金町店で子供用の自転車を買う機会があった。金町店に置いてある自転車では、デザインが気に入らなかった。そこで、他店の情報を見て、新小岩店にお気に入りのモデルがあることを発見した。価格以上に品揃えが大切である。
ということは、小型店では、品揃えとサービスの不足を、カタログや何らかの電子的な情報で補う必要がある。また、顧客の好みが異なるかどうかが大切な点になるのかもしれない。保守やメンテナンスサービスの質も重要だと考えられる。
4 自社PBブランドとNBの競合
カタログをきちんと見ていないので、なんともいえない。ここは、店長ヒアリングをしてから結論を導くことになると思う。
A社ブランドは、店舗ブランドそのものである。メーカー(NB)のPanasonic(ベロスター)ブランドとは、明らかに性格が異なる。商品企画(設計)の面から、デザインや機能を含めてどのようにブランドを差別化したり、ポジショニングを決めているのだろうか?
①それぞれのメイン顧客をどのように分析しているだろうのか?
②食品分野など小売業のNB・PB商品の扱いと、自転車では選択がどのように異なっているのだろうか?
③PBの自転車に求めるものは、そもそもどのような訴求ポイントなのだろうか?
5 立地場所と顧客層
店舗タイプと立地、それに住民の生活スタイルには、なんらかの相関関係が見られるのだろうか?
①例えば、小中学校が多い場所(例、わが高砂地区)では、ママチャリタイプへの需要がありそうだ。しかも、そうした場所では、広い品揃えが求められる? それとは対照的に、
②住宅が密集している立地(下町)と、道幅がゆったりとしているロケーション(郊外)では、自転車と自動車の利用に差があるだろう。とすると、
③求められる機能と価格帯にも差が見られる?
以上、本日のヒアリングは、下町のK店を予定している。対照的な立地などは、追加で調べる必要が生まれてきそうだ。