昨年12月に、富山県と魚津市に「富山わさびプロジェクト」の企画書を提案した。JR東日本企画勤務で元院生の木村ともえさん経由で「とやま観光推進機構」(専務理事)に、わたしからは魚津市長に提案書に手紙を添えて渡してある。魚津市の村椿市長には、学部生のフィールドワークでお世話になっていた。
そこからすでに4ヶ月が経過している。プロジェクトの途中経過を、本ブログの読者にお伝えしておきたい。チーム内でのディスカッションは始まっている。良い点を列挙してきたが、実は大きな課題がひとつある。投資額と補助金に関係する問題である。
わさびの栽培プロジェクトに対する富山県人の関心は高そうである。説明時の感触も悪くはない。しかし、富山県ですぐに何かの取り組みがはじまっているわけではない。わさびの栽培に興味を持ちそうな若手農業者のグループに、富山在住で木村宏さん(オレンジマーケティング代表)が声をかけてくれている。
木村さん曰く、「投資金額が大きいのがネックですかね、、、」。それと補助金の関係が問題になる。
プロジェクトの説明を始めているが、温室を14棟セット建設すると、初期投資額が1億円を超えてしまう。補助金(国50%+県10%)でカバーしないと、早期での投資回収が難しい。SKフロンティアさん(澁谷一正社長)の栽培方法だと粗利率が大きいから、フローではまちがいなく採算は取れる。ただし、それでも回収期間は長くなる。4年から6年かかる。
事業のスタートアップで課題になるのが、やはり大きな初期投資が必要なことである。したがって、補助金の問題(補助率)が投資回収の決め手になる。
本日、この課題を解決すべく、霞が関の第一議員会館を訪問することになっている。渋谷社長と聡一専務が、いま新幹線で東京駅に向かっている。農業関連のプロジェクトは行政との良好な関係を必要とするようだ。わたしにとっては、ほとんど体験したことがないシチュエーションである。
そういえば、MPS(花の環境認証)の導入の際に、オランダ認証制度になるので農水省の意向を伺ったことがある。何かと関係部署間で根回しが必要だった覚えがある。しかし、ここはわたしの特異な分野の仕事ではない。