第3回オーガニックライフスタイルEXPO、盛況で開催中(感想と印象と解説と)

 東京国際フォーラムで、オーガニックライフスタイルEXPOが開かれている(https://ofj.or.jp/)。今年で3回目の開催になるが、初日の様子を見ると、来場者がかなり増えているのがわかる。昨日は約4時間(懇親会を入れると約6時間)、会場で出展社のブースを見て回った。会場を歩いていると、NOAFや外部セミナーで会ったことがある人から声を掛けられる。

 

 わたしにとっては、このEXPOが年に一度、確実にオーガニック業界関係者と出会える場所になっている。業界関係者にとって、「ミーティングポイント」として役割を、この展示会が立派に果たしてくれていることがわかる。

 会場のサイズに制約があるため、当面は出展社(250社前後)をこれ以上は増やせないらしい(秋元一宏事務局長)。それでも来場者が増えているのは、世界的なSDG’sの流れから、環境に優しい農業やLOHAS的な生活を求める機運が高まっているからだろう。オーガニック・エコのすそ野が確実広がり、ビジネスとしても実を結びつつあることの証でもある。

 正確な来場者数の公表は、夕方のレセプションの段階では不明だった。主催者であるOFJ(オーガニック・フォーラム・ジャパン)の徳江倫明さんに聞いてみないとわからないが、わたしの観察では、昨年よりも来場者は10%は増えているように思う。そして、明るい兆しは、出展者に若い人と女性が増えていることである。

 若者とよそ者と、女性が増えているところに勝機(商機)は広がっていく。このEXPOの未来は明るい。

 

 3年目のまだ新しい展示会ではあるが、このEXPOが成功しつつある理由のひとつには、コンセプト作りがうまくいったことがあげられる。オーガニックを「食」に限定することなく、ライフスタイルとして定義したことである。オーガニック・エコを「衣食住+遊」の分野に広げたことから、出展者にバラエティが出て会場が明るくなっている。

 昨年から見ていて明らかな傾向は、出展者の中で元気がいいのは、オーガニックコットンやコスメのブースである。今年は、サステナビリティをうたった住宅や葬儀なども出展されており、まさにライフスタイルEXPOとなっている。

 

 会場内のオープンスペースで開催されているセミナーも充実していた。

 わたしは、午後一番(12時半~13時半)に開かれた「オーガニック物流改革」のセミナーを聴講させていただいた。静岡の「やさいバス」(長谷川晃央さん)、「京都オーガニックアクション(KOA)」(村山邦彦さん)の事例発表が興味深かった。NORAの千葉康伸さんは、生産者の立場からふたりにコメントをして活躍してくれていた。

 新規就農者や若手の生産者を、物流と情報と技術の面で支える取り組みが、全国各地で増えていってほしいものだ。確実にその機運は高まっている。課題は、各地域でのリーダーの育成と担い手たちをつなぐ支援組織(会社)の存在だろう。

 たとえば、静岡で「やさいバス」を実際に運行しているのは、地元企業の「鈴与」である。また、京都オーガニックアクションで、物流と取引流(情報交換と受発注)を支えているのは、農水省の実証事業から生まれた「Farm-O」の仕組みである(https://www.farm-o.net/)。

 

 なお、最終日の午後しか時間は残されていないが、これから会場にいらっしゃる方にわたしからのおすすめブース。

(1)生活協同組合(コープみらい) MPS(環境に優しい花)のガーベラ(静岡産)を配布しています

(2)ROSE LABO(25歳の女性起業家の田中さんのブース) 無農薬のバラから作った化粧品など

(3)『NICE CREAM』(ヴィーガンココナッツソフトクリーム) 昨日は売り切れてました!

(4)SHARE THE LOVE(新規就農者支援ブース) とりわけ、千葉県旭町の生産者さん

(5)オーガニックレストラン村 ソイミートを食べてみてください

(6)パタゴニア プロビジョンズ ビールだけでなく、商品ラインに広がりが出てきています

(7)有田焼協会磁器 学校給食用で落としても割れにくい食器を扱っていました(デザインもシンプル)

 

 それでは、みなさん、いってらっしゃい!