文字のアウトプットと情報のインプット、気持ちよく書ける文字数は約5000字

 一日に描ける文字数には上限があるようだ。わたしの場合だと、およそ3ページ(5000字)が上限。そこを超えると、翌日に打ち込めるインプットが激減する。場合によっては、その翌日は休みになる。そうしないと、タンクがからからになるからだ。

 

 『ロック・フィールドのDNA』は、本の最終コーナーに取り掛かっている。全9章のうち、一昨日までで8章が完成している。残るは、最終の9章と付録の「ビジネスモデルの解説」だけになった。7月末から初めて3か月間、ほぼこの仕事しかしていない。

 全体で320頁~350頁(1ページ600字計算)になりそうな気配だ。ビジネス書としては、ずいぶん分厚い本である。全部で20万字(図表などを含む)相当の長さになる。『しまむらとヤオコー』(小学館、2011年)が260頁だったから、そこから80頁増える感じになる。連載小説の書き下ろしのような感覚で仕事をしている。

 100日間をかけて、ほぼこの長さのノンフィクションの小説を書き下ろしている感覚だ。割り算をしてみると、一日平均で文字数で2千字。ワープロの分量で行くと、一日1.5頁を書いた計算になる。100日間、これだけやっているわけにもいかない。授業やセミナー、歯医者に通わなけれならないから、実働は70日間くらいだろう。となると、稼働日の一日平均が3千字(ワードで2頁分)になる。

 

 自分の直観とほぼ合っている。一日平均3千字、ワードで2ページが快適に書けるスピードだと思う。

 本書の締切りが、来月11月13日。逆算すると、本日から残りは約30日あることになる。20日が実稼働日だとすると、6万字(100頁)。9章が20頁、付録の「ビジネスモデルの解説」が15頁。2週間以内で完成できるだろう。 

 プロローグから3章までは、中野さんから指摘をいただいている細かな修正が終わっていない。その調整作業がまだ残っている。というわけで、70歳の誕生日の10月23日までに、この本を完璧に仕上げることは難しそうだ。

 

 このコラムを書いたのは、表題にもあるように、情報のインプット(資料の読み込み)と熟成(自分の頭での編集作業)には、それなりの時間が必要だということを言いたかったからである。その時間がなければ、良質な文章が書けない。とりわけ重要なのは、熟成の期間である。だから、どんなにたくさん書いても、一日5千文字が限界である。

 さて、それでは、最終章の執筆に戻ることにしよう。わたしの誕生パーティー(10月22日)には、仮の原稿を皆さんに見せることにしたい。