物語コーポレーションの業態で、行ったことがなかったのが「ゆず庵」である。しゃぶしゃぶと寿司のお店である。店舗数が最大の「焼肉きんぐ」ほどには、関東地方に店数がない。休みの日に、白井の旧宅を往復するとき、北総線の秋山駅近くの交差点で、ゆず庵の大きな看板を見かけていた。
焼肉きんぐには、3か月に一回のペースで食べに行っている。ところが、ゆず庵のほうは店数が少ないせいか、いつか立ち寄ろうとは思っていたが、なかなか訪問の機会に恵まれなかった。
昨日ようやく、家族6人で外食をする機会をあった。次男の嫁、梓ちゃんの誕生日(6月末)が来たからで、ゆず庵松戸秋山店でお祝いをすることになった。
秋山駅は、わが家から電車で4駅(京成高砂→新柴又→矢切→北国分→秋山)。北総開発鉄道に乗車している時間はわずか8分、車で行くより、電車のほうが便がよろしい。昨日は雨が降っていたので、傘をもって家を出た。仕事帰りの真継君と4時25分に高砂駅で合流。4時33分には秋山駅に到着した。
思いのほか、わが家からゆず庵松戸秋山店は近い。店は駅から歩いて4分のところにある。広い駐車場が完備していて、大きな看板があるので、道路わきの外からでもよく目立っている。外観から推し量るに、見るからに清潔そうな店舗だった。
次男の真継くんが急遽とってくれた6人席の予約は、4時40分からのスタートで、食事の時間は75分間。わたしたちが選んだのは、牛しゃぶ寿司の食べ放題2980円のコースだった(正式名称は、牛しゃぶしゃぶ・寿司+店長おすすめ季節の逸品)。焼肉きんぐ(3つのコース)と同じ価格体系になっている。
ただし、ゆず庵でのコース設定は4つで、焼肉キングより選べるコースが一つ多い。一番下のグレードが、豚しゃぶしゃぶ寿司コース2680円で、これは見せ筋。その上に、われわれが選んだ牛しゃぶ寿司2980円コース。
さらに上には、牛しゃぶ上寿司3480円と国産黒毛和牛しゃぶしゃぶ・上寿司3980円コースがある。ここも、「松竹梅」の心理的価格設定で、教科書の理論通りである。豚しゃぶを選ぶ客は10%以下だろう。逆に、国産黒毛和牛しゃぶにお得感を出している(*わたしが知る限り、国産の牛肉は8割がた黒毛和牛のはず)。
勝手がよくわからなかったので、担当のお姉さんが注文の仕方と食べ方を教えてくれた。最初に着席すると、コースを決めて、まずはお鍋の出汁を5種類の中から2つ選ぶ。しゃぶしゃぶのステンレス鍋は、丸い鍋の間に仕切りが入っていて、2つに分割されている。5種類のスープから、わたしたちは、昆布だしとすき焼きを選んだ。
この日の主役、義娘の梓ちゃん(「アズちゃん」と呼ばれている)は、この日は驚くほどよく食べた。前夜の大雨で、常務予定の新幹線が動かなかったので、きちんと食事が摂れていなかったのだろう。タッチパネルから注文をさくさく送っていた。鍋奉行は、いつものように真継が担当した。ちなみに、ここも食べ放題なので、焼肉きんぐより皿の数が多くなる。6人掛けのテーブル上のスペースが、すぐに全部埋まってしまう。
頻繁に食べ終わった皿を片付けにはくるが、在庫スペースがほしい。かみさんが、アンケートのコメント欄にこのことを書いていた。スマホで調査に協力しているが、値引き(99.9%オフ)ではいままで当たったことがない(笑)。かみさんも、やはりくじを外していた。
食事はどんどん進んでいく。お孫さんたち2人の最大の感動は、配膳ロボットが席にやってきたことだった。
わたしたち大人でも、ロボットの立ち居振る舞いを見ることは感激だった。タッチパネルでオーダーした品物を、ロボットがかいがいしく運んでくる。子供たちがロボット(頭と腹)の平台から、わたしたちのテーブルに皿を移す。その作業が終わって、ロボットの脇についている返却ボタンを押すと、「ありがとうございました」と挨拶をする。そして、配膳ロボットはキッチンのほうに戻っていく。
配膳ロボットは、パート従業員の作業を代替するためのツールである。期待される導入効果は、主としてコスト削減だろう。ロボットのお値段は知らないが、子供たちの反応を見ていると、副次的効果としてエンタメの要素があるように見える(後述)。
6歳と3歳になったばかり2人は、ホール内を忙しく動き回っているロボットの様子を、飽かずに目で追いかけていた。「次はいつわたしたちのテーブルにやってくるのか?」 ロボットの再来を楽しみに、ふたりは楽しそうに待っている。お子様プレートを食べるのは、すぐに終わってしまうからだ。
こどもたちにとって退屈な時間が、ロボットのおかげで楽しいエンタメの時間に代わる。「そうだ!お肉や野菜を注文したら、(ロボットが)やってくるんだ」と上の子は気がついたらしい。即座に母親に、新しい肉と野菜を注文してもらっていた。
メインを食べ終わった後、嫁たちは、何度もデザートを頼んでいた。スイーツは別腹のようである。スイーツのコップ(容器)は、焼肉きんぐより小ぶりである。そして、甘味類は種類が豊富である。わたしはシニア料金で500円引きで、孫たちは就学前なので無料だった。うれしい割引価格設定だ。
アズちゃんの誕生日なので、もちろん、スポンサーはわんすけ先生に決まっている。このごろは、キャッシュレスのお店が増えているが、ゆず庵は現金で支払った。
お勘定は、6人家族で12620円。孫たち二人は無料なので、客単価3000円。ただし、この値段は、今回はアルコール抜きだったからだろう。男どもの普段の飲み方だと、大人ひとり3500円~4000円くらいにはなるだろう。客単価はすこし高めになる。
次回は、焼肉きんぐになるのだろうか? そう思って帰宅してから、思いついてたついでに、ローソンの友人たち(経営者とオーナー)にメールを書いてみた。
こんばんは。宮崎さん,余田さん。今夜は、次男の嫁の誕生日祝いで、ゆず庵に行ってきました。物語コーポレーションの一業態です。松戸秋山店には、配膳ロボットが1台、配置されてました。従業員さんに尋ねたところ、2基、お店に配備されている店もあるとのこと。系列の焼肉きんぐでも、配膳ロボットは活躍してます。
コンビニでも、無人レジや商品の自動補充が進んでいます。物語コーポレーションは、食べ放題で注文がタッチパネル方式になっており、店頭作業の自動化が進んでいます。配膳ロボの配備は,タッチパネルの導入とセットで考えると、店内物流面での生産性を飛躍的に向上させます。
なお、うちの孫たちは,配膳ロボットから注文したプレートを受け取って、終わったらボタンを押して,ホームポジションに返してました。次はいつ来るのか?と、ロボットを目で追いかけてました。エンターテインメントの要素もありますね。
小川より(2021年7月4日、午後19時?分)
配膳ロボットには、その動作を見たり、おしゃべりを聴く楽しみがある。もっと進化して、子供たちとインタラクティブに掛け合いができるようになれば、快楽的価値は高まるだろう。そのうち、スペシャルなメニューをロボットが注文を取ることになりそうだ。夢は広がっていく。