9月20日は、その昔、わたしにとってトラウマだった「学校給食」を真剣に考える日になりました。

 「第10回 ナチュラル&オーガニック・ビジネスセミナー」が、昨日、法政大学の経営大学院で開催されました。今回のテーマは、「オーガニック学校給食」でした。セミナーの中のパネルディスカッションでも紹介しましたが、わたしは子供のころ、給食がいやでいやで仕方がありませんでした。

 
 変な匂いの脱脂粉乳と、すぐに固くなってしますコッペパン。毎度、脱脂粉乳を飲み残すので、家に帰してもらえませんでした。コッペパンは、机の中にそっと隠しておきました。どんどんたまっていくので、時期を見てはゴミ箱にこっそり捨てていました。
 講師の山本朝子先生が紹介していましたが、脱脂粉乳もコッペパンも、米国農業の余剰物資だったわけです。コメを食べなくするための操作道具として、学校給食が始まっていました。私たち世代はその被害者だったわけです。実家の美味しいお米が、配給物資のコッペパンに変わっていったわけです。
 洋食が好きになれなかったのは当然です。それから60年、このセミナーで長島先生と山本先生の話を伺うことができました。真実に触れたわけです。
 
 「本当に食べさせたい給食”を実現する上で、クリアすべき課題は何なのか? それは、どうすれば解決することが出来るのか?」
 オーガニック給食のプロデュースやアドバイス等も手掛けている山本朝子さんと、エディブルスクールヤード・直営農場を具現化して、教育界からも食の業界からも注目を集めている「認定こども園 吉見光の子モンテッソーリ子どもの家」の理事長兼園長・長島成幸牧師をお招きしました。そして、2時間、実際のお話を伺いました。
 わたしからは、パネルの最後で、元カルビー会長で数年前に亡くなられた松尾雅彦さんのことを紹介しました。学校給食は、「スマートテロワール(自給的な食の経済圏)」で中心的な役割を担うべきという確信がもてました。オーガニック食材であることはもとよりですが、そこには地域の伝統食が含まれているべきです。これは新たな発見でした。
 山本さんがフランスの給食制度のことを紹介されていましたが、「食材を“オーガニック”または“環境に良いという認証付きの食材”で50%を占めるようにする法律」が2018年に成立しました。日本も、フードロス削減を含めて、フランス人に学ぶことが多いとおもいました。
 
 山本朝子先生、遠いところありがとうございました。長島成幸先生、75歳とは思えぬジョークを交えたトーク、感銘を受けました。寺田さん理事長さんも参加した、9時半からの懇親会も盛り上がりました。