年末に7箱のりんごが届いたのはなぜ?

 日本経済新聞社の中畑孝雄さんが研究室にいらっしゃいました。3日前のことです。中畑さんとは、「日経MJ」のヒット塾の企画で5年ほど一緒に仕事をさせていただきました。「日経イベントPRO」への移動のあいさつと別件で相談を兼ねてのことでした。その際、わたしの数日前のブログ(「今年のお歳暮は、りんごの当たり年?」)が話題になりました。

 

 ブログの記事(12月21日)は、次のような内容でした。

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 お歳暮には、その年の「当たり商品」がある。10年ほど前は、お中元の時期に、やたらとビールが多かった年がある。今年は、不思議なくらいに、りんごがたくさん届いている。お米に続いて、りんごは東北地方の代表的な農産品である。毎年多いギフトなのだが、今年は、青森、秋田、福島、山形、長野からりんごが届いた。

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 この翌日に、山形からまた1箱のりんごが届きました。この追加で累計のりんごが7箱になりました。昨年もりんごが4箱届いています。この現象には何か特別な理由があるはずです。中畑さんの推察は、つぎのようなものでした。

 「りんごは、典型的なふるさとの産品。ふるさと納税の影響などもあり、代表的な北国の農産物であるりんごが贈答用に利用されるようになったのでは?さらに、品種改良の結果もあり、輸出されるほどりんごの品質が良くなって美味しくなった」(中畑説)。

 

 中畑さんの推論は正しいと思います。わたしはこれに加えて、「価格の効果」があるのではと思いました。普段使いで自家消費用の果物だったりんごの価格が、いまは2~3倍に上がっています。一個が100円以下ならば、20個を箱詰めしても2000円に届きません。しかし、「ふじ」のようにひとつ300円程度になれば、1箱が5000円をオーバーします。

 贈答用にするには、理想的にはボックスで5000円になる必要があります。りんごの単価が、このラインに届くようになったからではないか。これはわたしの推論でした。

 それにしても、りんごだけこれだけたくさん届くのは、それでも完全には納得がいきません。もっとほかの理由があるようにも思います。