ピロリ菌との闘い、30日戦争(3):大除菌作戦、始まる

昨日の午後、白井聖仁会病院で外科医師の診断を受け、ピロリ菌を除菌することにしました。医師からの説明では、加齢により弱って萎縮した胃壁にピロリ菌が発する毒素が作用して、胃がんや十二指腸潰瘍の発生リスクが高まる。そのメカニズムについて簡単な説明を受けました。

 

 そこまでの話は想定内でしたので、ふんふんとうなづいて聞いていました事前に勉強してきたので、想定内です。診察の最後には、待ちに待った!食生活についての説明があるものとばかり思っていまし。ところが、「詳しい話は看護師から、、」。G医師の診断はそこで終了しました。

 あれ?あれれれ、、、、医師からも看護師からも、投薬中に「アルコールを断つ」という類の話は全く出ませんでした。看護師さんから説明があるかと期待したのですが、「お薬のことは薬局で、、」とつぎも肩透かしを食らわされました。ピロリ菌の投与と断酒の関係については、後ほど詳しく説明します。

 

 聖仁会病院のG医師から指定されたのは、「ランサップ800」という除菌用の抗生物質でした。最終的に、沼南台のウエルシアでこの薬は入手できたのですが、一週間分のセット(7包)を受け取るまでが大変でした。というのは、最初に薬を取りに行った西白井駅前のマツモトキヨシにも、ウエルシア西白井店にも在庫が置いていなかったからです。

 「えっ?」 ランサップなる除菌薬は、それほどポピュラーな薬ではないらしいのです。マツキヨの薬剤師さんは、ABCマートやユナイテッドアローズでふつうにやるような、「他店の在庫チェック」をしてくれませんでした。ここでの発見は、「商売(ビジネス)という観点から、一般的に薬剤師さんは使えない。きちんとした訓練を受けていない」ということでした。

 

 二番目に訪れたウエルシア西白井店では、薬剤師さんがPCで在庫をチェックしてくれました。沼南台店(16号のマクドナルドの近く)に一週間分が保管あることを確認し、わたし自らが車でピックアップする羽目になりました。

 若い薬剤師さん(女性)からは、「お取り寄せもできますよ!」と言われたのですが、この際、早く除菌を済ませたいに決まっています。夕方の混在の中、車で沼南台のウエルシアまで。沼南店までは20分のドライブ。これはもう、いたしかたがない。

 お薬の処方箋については、西白井店から沼南台店に事前にファックスしてもらいました。沼南台のウエルシアに到着すると、アンケート用紙に「健康状態」を記入することに。またしても無駄な時間が費やされます。目指す除菌薬の「ランサップ800」にはたどり着けません。アンケート用紙を書いてから、レジで2100円を支払い、1週間分のお薬がいただけました。

 ピロリ菌の除菌剤ランサッブ800。説明してくれたのは、若い男性の薬剤師さんでした。「一週間、朝夕に3種類6錠を投与してください」。手渡されたランサップ800の内容は、タケブロン30、クラリス200、アモリン250。全部で14回分(朝夕のセット)で、夕方の処方セット(青色)からのスタートです。

 

 ここで、G医師からの説明を思い出しました。5月8日から投与をはじめて、一週間後に除菌はいったん終了。除去の成果は、一か月後(6月12日)にチェック。「呼気法」で除菌の結果がわかります。検査当日の朝は、バリウム検査とおなじで、水を飲まないで通院とのこと。その一週間後(6月19日)に、除菌が成功したか、それとも失敗してピロリ菌が生存しているかの結果を知らされます。

 失敗した場合は、抗生物質の薬を変えて、二次除菌を開始。一次除菌の成功確率は、70パーセント。二次除菌の成功率が90%(累積確率?)とのこと。うまくいかない患者さんが、それでも10%はいるらしく。心して取り掛からねばと。。。

 沼南台から帰宅前に、明治のLG21、ピロリ菌抑制のためのヨーグルトをウエルシアで大量に購入。飲料を4本、ヨーグルトで4パック。さらには、ブロッコリーのスプラウトが除菌の成功確率を高める野菜であることを知りました。これは、火曜日の生協共同購入のアイテムだったはず。夕飯の野菜サラダに投入を決めました。

 ようやく戦闘の準備が整いました。ところが、ここで在庫払底に続いて、2度目のびっくりが起こりました。

 

 沼南台店の薬剤師さんに、薬を受け取るときに、「除菌薬を投与中はアルコールは控えたほうがよいのですよね」と尋ねたところ、怪訝な顔をされたのです。店頭の端末から、彼は薬事ネット情報で、「ピロリ菌の除菌作用」を検索してくれました。わたしも隣から画面を除いていたのですが、説明書きには、「アルコール」「禁酒・断酒」の文字がどこにも出てきません!

 薬剤師さんは、画面を何度もスクロールしてみていますが、ランザップ800のアルコールに関する記述は発見できませんでした。わかったことは、一部の2次除去の薬剤については、アルコールが副作用をもたらすという記述でした。要するに、薬剤師さんレベルでは、とくに若い世代では、ピロリ菌の保菌者が少ないことが原因なのでした。飲酒の複合効果について、医学的にはほとんど知られていないことが実態らしいのです。

 つまりは、ピロリ菌を除去するときに断酒すべしは、都市伝説(世間一般の思い込み)に近いらしいのです。個人的にネットで検索してところ、「ピロリ菌の除去に際してアルコールを摂取してはいけない」という医学的な証拠はない。それが医学界にお通説らしいのです。

 海外の論文を調べた医師のブログ(検索最上位)では、「非アルコール摂取者のほうが、除菌の失敗率が高い」という報告もあるとのこと。どうやら、一次除菌の除菌剤に関しては、アルコール摂取は任意ということが結論でした。

 

 ただし、山口先生というお医者さんが、あるラジオ番組でつぎのようにコメントしています(記事を引用します)。わたしとしては、除菌の成功確率を高めるために、昨夜から断酒に取り組むことにしました。

 さっそく、夕食の後、夕方のブルーセット(ランサップ800の=タケブロン30、クラリス200、アモリン250)をわが胃袋に投入しました。いまは朝8時半です。本日の朝食後、イエローのセットを摂取しましたが、胃腸の調子もトイレの便の様子も、通常より快調なくらいです。

 一週間の断酒は、継続するつもりです。そんなわけで、本日の同期会(東大の海沢ゼミ二期)も、明日の二年制度プロジェクトの後の反省会も、明後日の「NOAF小田原プロジェクト」の懇親会も欠席のつもりです。しばらくは、外のおつきあいはご法度になります。健康のために、、

 

 

<参考資料>

 *この記事は、「ピロリ菌除去、アルコール」でネット検索できます。

 

<山口先生のお話>

○ピロリ菌は、すぐに除菌した方がいいですか?
・日本人のおよそ半数、50歳以上だと約80%が感染しているというピロリ菌。ピロリ菌の治療は、除菌薬(抗生物質)を一週間服用することによって行なわれます。この治療で70%の人が除菌に成功し、除菌に成功しなかった人でも除菌薬を変更して二次除菌を行なうことで、除菌成功率を90%にまで引き上げることができています。

 

○除菌中は、食生活に注意すべき点ありますか?
・ピロリ菌除菌中は、胃がデリケートになっています。それで、香辛料をたっぷりと使ったカレーやキムチなどの食事は胃に負担が大きいので控えるようにしましょう。できれば、消化のいい胃にやさしい食事を摂るようにするようにするのが理想です。どうしても香辛料の効いたスパイシーな食事が食べたいという場合は、食事の前に温めたミルクを飲むとか、ヨーグルトを食べるなどして、胃への負担を軽減するようにしましょう。
アルコールや喫煙については、ピロリ菌の除菌成功率を低下させるものとしてよく挙げられます。特に、アルコールの場合は、二次除菌に使う薬との相性が悪いということで控えるように言われることが多いのですが、除菌成功率という観点から考えると、ピロリ菌の除菌中は二次除菌かどうかに関わりなく控える方が無難です。

 

○逆に、除菌中に摂った方がいい食事のメニューは?
・乳酸菌LG21を含むヨーグルト、ブロッコリースプラウト(ブロッコリーの新芽)、フコダイン(ワカメやもずくなど海藻類に含まれるヌルヌル)、梅干し。
これらの食品には、ピロリ菌の働きを抑制したり、ピロリ菌の数を減らしたりする効果があることが分かっています。ピロリ菌の除菌期間中には、これらの食品を毎日摂り続けるようにしましょう。そうすることで、除菌成功率をアップさせることができます。また、ココアや緑茶などの飲み物にもピロリ菌の除菌効果や、ピロリ菌の働きを抑制させる効果がありますから、除菌中には努めて飲むようにするといいでしょう。
このように、ピロリ菌除菌中には、香辛料などの刺激物やアルコール、タバコなどを控えるとともに、ピロリ菌の除菌効果を高める食事を摂ることによって、除菌成功率のアップを図るようにするのがオススメです。