家族Lineと何人かの友人に、世界遺産の画像を10枚ほど送った。ガイドさんの説明を聞きながら、未完の教会の床から300メートル上の天井を見上げた。ファーストインプレッションの印象は、宮崎アニメの世界に迷い込んだような気持ちだった。不思議な既視感。例えば、千と千尋の神隠し。
宮崎監督は、この建物を何度か観ているのではないのか?そして、地下にあるたくさんの完成模型や設計に至るまでの物語も。明らかに、宮崎アニメの一部には、ガウディのインスピレーションが姿を見せている。
サグラダファミリア教会は、森の樹木と柔らかな木漏れ日をモチーフにしている。また、未来を物語にしているところも共通だ。キリストと自然神の違いがあるだけで、天井から降り注ぐ光を、ステンドグラスを通して受け止める。その印象は同じだ。
芸術はシンクロするものなのだろう。この建物の工事は終わっていないが、宮崎アニメも、終わるところがないらしい。本人の命が絶えるまで、作り続けることになるのだろう。
そう思うと、宮崎監督には後継者が育っているのだろうかと心配になる。多分、大丈夫だろう。新海監督など、若いアニメーション作家は宮崎監督を越えようとしている。