JFMA巻頭言、直近年間の軌跡(2013~2017)

 毎月書いているコラムがふたつある。日本フローラル協会の「JFMAニュース」の巻頭言と、秋田の地元新聞『北羽新報』に月末に執筆している「東京下町発、能代着」という新聞のコラムである。どちらも、1500字から1800字の短いエッセイである。一度も絶えることなく書き続けている。

 

 毎月、二本の締め切りが来るのは、けっこうつらいものである。そうなのだが、他方で、「継続は力なり」でもある。とにかく、主力工場(小川工房)では、量産モデルを産出する努力をしている。たくさんの資源を投入して、多様なアウトプットを打ち出す。

 とくにJFMAニュースの巻頭言は、2001年ごろからはじめて17年になる。これをもとに2冊の本を書いている。そろそろ3冊目を出したいところだが、おそらくその内容は、「トップインタビュー」を再構成したものになるだろう。

 そんなことを考えていたら、世田谷花きの深川真人さんが、「小川先生の巻頭言とインタビューの傾向」をファイルにまとめてくださった。自分では、ランダムに記事を書き、適当にインタビューを相手を選んでいるはずだったが、「そこには明らかなトレンドが読み取れる」(深川さん)らしいのだ。

 

 試みに、深川さんが作成してくださった「エクセルファイル」(オリジナルには、その他の記事の解説メモもある)を分析してみた。以下にコピー&ペーストするが、2015年までと、そこから2016年にかけては、初期の「情報提供と市場分析」から離れて、後半は、「環境志向、ナチュラル&オーガニックなどの主張」が前面に登場している。

 深川さんが指摘する通りに、わたし自身の姿勢が変わってきているのだろう。「アナリスト」(分析者)から「エバンジェリスト」(伝道者)にモデルチェンジしているみたいだ。

 その証拠を確認するために、生の「タイトルリスト」をご覧ください。

 

 

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年月 巻頭言 

(/)JFMA会員さん訪問/トップインタビュー

 

2013年1月 花産業の基本データの整備 
2013年2月 流通チャネルの統合と花業界の再編成 
2013年3月 国際花と緑の博覧会を2020年東京オリンピックと同時開催に 
2013年4月 国会参考人体験記:消費税特別措置法案の審議で衆議院にて意見陳述 
2013年5月 モノとサービス:どちらで収益を獲得すべきか 
2013年6月 花のアウトレット販売

     / ㈱リンクフローリスト 鈴木六三四
2013年7月 わたしたちは未来に投資することができるか?

    /  ㈱ムロオ 代表取締役社長 山下俊一郎
2013年8月 ギネスビールのおつまみにチーズはいかが?クロスマーチャンダイジングのデジタルPOP効果

    / フラワーショップアスター 箆津昌文
2013年9月 バラの値段@ロシア 
2013年10月 花贈り、3つの逆転現象:消費者調査からの発見 
2013年11月 店員さんのエプロンにShall we flower ?を発見 
2013年12月 異業種の知恵に学ぶ 
2014年1月 百貨店の活況から見る花市場の回復

    /  花恋人(KARENDO)専務取締役 野田将克
2014年2月 ホワイトデーは倍返しで 
2014年3月 大胆発言:消費税率3%アップに対して、専門店は総額表示で実質値上げ、量販店は価格据え置きすることを進めます。 
2014年4月 フリージアのお裾分け 
2014年5月 今年の母の日:売れ行きが好調だった店はフラワーバレンタインに熱心に取り組んでいた花店だった 
2014年6月 花の国日本協議会の誕生 
2014年7月 若い女性たちが花を買わなくなったのはなぜか? 
2014年8月 JFMAの役割は、花業界の孵化器である続けること

    /  星日産業 代表取締役 柴田廣志
2014年9月 マクドナルドの誤算 
2014年10月 花産業の次の飛躍は東南アジアから 
2014年11月 生け花甲子園で、故郷・秋田の女子チームが優勝 
2014年12月 2015年、流れを変えるために、わたしはひたすら花を贈り続けることに徹します! 
2015年1月 物流効率と花の鮮度保持

    /  亀田総合病院 院長 亀田信介
2015年2月 フラワーバレンタインが2015冬:キャズムを超えることはできたかな? 
2015年3月 異業種コラボレーションを成功させるための条件 
2015年4月 花業界トップへのインタビューはじめます! 
2015年5月 物日の売り上げ調査

    /  CAINZ 代表取締役社長 土屋裕雅
2015年6月 東京の花

    /  CAINZ 代表取締役社長 土屋裕雅
2015年7月 花業界も“草の根ネットワーク”を活用する時代へ

    /  花弘 代表取締役会長 細沼忠良
2015年8月 農と食のみらいを繋いで育む、日本の在来種を守る

    /  花弘 代表取締役会長 細沼忠良
2015年9月 ヴァーチャル・ウォーター再び

    /  ヤオコー 代表取締役会長 川野幸夫
2015年10月 タネの記憶、仕事の遺伝子

    /  ヤオコー 代表取締役会長 川野幸夫
2015年11月 日本の花産業の強み:フルセットが維持できれば産業に未来はある

    /  ワイエムエス 代表取締役社長 坂本陽子
2015年12月 日本の業と食の未来を変える

    /  ワイエムエス 代表取締役社長 坂本陽子
2016年1月 社長の器

    /  日比谷花壇 代表取締役社長 宮島浩彰
2016年2月 フラワーバレンタインが、特別なイベントではなくなった?

    /  日比谷花壇 代表取締役社長 宮島浩彰
2016年3月 誰のために花は咲くのか?

    /  アイリスオーヤマ 代表取締役社長 大山健太郎
2016年4月 世代をつなぐ

    /  アイリスオーヤマ 代表取締役社長 大山健太郎
2016年5月 2016年母の日:健闘した店はどのように対処していたか 

    / 花宇 そら植物園 代表 西畠清順
2016年6月 Relay Freshnessのプロモーション

    /  花宇 そら植物園 代表 西畠清順
2016年7月 今後10年で10倍の拡大を目指すNOAF

    /  ミヨシグループ 取締役会長 三好世紀
2016年8月 球根も土を記憶する

    /  ミヨシグループ 取締役会長 三好世紀
2016年9月 切り花の消費は、本当に転換点を迎えたのか?

    /  エフ・エフ・ヒライデ 代表取締役 平出賢司
2016年10月 イギリスから外国人労働者が去っていく。日本も他人ごとではない

    /  エフ・エフ・ヒライデ 代表取締役 平出賢司
2016年11月 非市場取引・契約栽培という選択肢

    /  サントリーフラワーズ 代表取締役社長 森本篤郎
2016年12月 オーガニック・エコフラワーの可能性 

    / サントリーフラワーズ 代表取締役社長 森本篤郎
2017年1月 将来構想委員会の立ち上げと会員の意識調査

    /  三和陸運 代表取締役 井上博保
2017年2月 7年目のフラワーバレンタイン、変化の兆しが

    /  三和陸運 代表取締役 井上博保
2017年3月 社長のしんどさランキング、花業界の場合は? 

    / メルヘンローズ 代表取締役 小畑和敏
2017年4月 誕生日の花:ギフトを辞退した理由

    /  メルヘンローズ 代表取締役 小畑和敏
2017年5月 常識はすべからく疑ってかかるべし

    /  日本ポリ販売 代表取締役 大岩正美
2017年6月 自分の時間、他人の時間

    /  日本ポリ販売 代表取締役 大岩正美
2017年7月 JFMAの新体制が発足する 

    / オークネット 代表取締役 藤崎清孝
2017年8月 花業界のトレンドカラーをつくりましょうか?

    /  オークネット 代表取締役 藤崎清孝
2017年9月 オフィス環境にくつろぎを提供するグリーンの効用

    /  三豊園芸 代表取締役 前川 茂
2017年10月 ダリアとのご縁

    /  三豊園芸 代表取締役 前川 茂
2017年11月 本格的なシェアリング社会の到来 

    / JF兵庫県生花 会長 藤原孝