NOAF de 仲間の野菜を食べる会は、無事に終わった。新田さん創作の夏野菜料理は、メニューが超豪勢だった(後掲)。荒牧先生のご自宅は、高円寺の純情通り商店街を抜けたところにある。駅から歩いて12分ほど。閑静な住宅街の中だが、路地が入り組んでいるので、容易にはたどり着けない。
この環境がうらやましいと思うのは、約30坪の土地に、昭和の時空間がそのまま残されていることだ。わが仲間たちには、「いまから行くのは、昭和の家です」と紹介している。その隣が、料理研究家の荒牧先生のご自宅。荒牧さんの旦那さんは、皮膚科の開業医だ。
荒牧さんによると、「おじいちゃんのころ、道の先のほうまで長屋を建てて貸していたの」とのこと。いまでも荒牧家は、このあたり一帯の地主で大家さんである。その名残りが、瓦屋根の「昭和の家」である。さらにその先の家は今風に建て替えているが、ここだけ(昭和の家の離れ)は、むかしのままに住居を残している。
懐かしい家のたたずまいと外構。窓のサッシは、ふつうはアルミ製に変えるものだが、窓枠も木製のままで。外の板塀も昔そのままに残されているのだが、「もうこれが作れる職人さんがいないのですよ」と荒牧先生。家中に懐かしい雰囲気が漂っている。
わたしも初めてだったので、先生にご近所を案内していただいた。作家の横溝正史やエッセイストの井伏鱒二の旧家が、通りを挟んですぐ近くにあった。ご近所には、作家や俳優、音楽家などが住んでいるらしい。住みたくなる街だ。そして、20坪から30坪ほどの空き地が点在している。
「先生、お買いになれたら?ご紹介しますよ」と荒牧さんは、作家志望のわたしをご近所さんにしたいらしい(笑い)。まんざらでもない。亡くなったかたも多いのか、古い家を壊して、その一部はTIMESの駐車場になったりしている。
わたしたちが、荒牧先生からこの日にお借りした「トトロの家」(二階建て)は、濡れ縁から一階の居間に直接上がる造りになっている。少し前まで、この離れは、映画監督さんが借りていたらしい。借りるほうの職業に、ぴったりの家だ。昭和初期のドラマの撮影にうってつけの造作になっている。ちゃぶ台がお似合の家だ。
窓ガラスなどもレトロだ。木の枠に「ダイヤモンドの文様」が入ったすりガラスを、大学時代に本郷に住んでい下宿屋の近くでよく見かけたものだ。
Green Table(農家さんから直送の野菜で一緒に調理して食べる)の会を開いたのは、居間の大きなテーブル席。12人が座れる大きな食卓だった。補助いすを準備して、そこに総勢13人が座ることになった。
新田さんの創作料理は、夏野菜が中心だった。そこに、皆がオーストラリア式にBYO(Bring Your Own)で、アルコール類を持ち込んだ。有機米の日本酒とそば焼酎。わたしは、自宅から白のワインを持参。高円寺の駅前で、青山フラワーマーケットを見かけたので、ピンクのダリアの花を中心にアレンジした「フラワーバスケット」を買った。それを、テーブルの真ん中に置かせてもらった。
13時スタートの予定が、開始がやや遅れて13時半に食事会がはじまった。メンバーの何人かが、高円寺から荒牧亭までの道を失ない、到着が遅れたからだった。小林大亮くん作のクラフトビールで乾杯。八王子のシェアードブルワリーから初出荷された、初物のビールだ。ラベルもかわいい。
楽しい3時間が終わって、解散したのは16時半ごろ。食器を洗って片づけている間に、わたしは高円寺に向かった。夕方から、
ファミリーで家族会議があるからだった。わたしには、グルテンフリーのハンバーグを焼く作業が待っていた。
以下は、当日のメニュー(BY新田さん)である。
どれも、美味しかったです。そして、仲間のオーガニック野菜(千葉さん、竹川さん、小野さん提供)は、やっぱりすごいです。
でも、ちょっと、昼から飲みすぎてしまいました。
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NOAF de 仲間の野菜を食べる会(GreenTable)
㈲コートヤード(新田美沙子)
Nenu 生産者(敬称略)
*生しば漬け ひもなす、大葉 さいのね畑
きゅうり NO-RA
*冬瓜と海老の パッションフルーツ 坂ノ途中
パッションフルーツマリネ
*かぼちゃ そぼろ煮 ミニかぼちゃ NOーRA
*まぐろとキムチの モロヘイヤ NO-RA
モロヘイヤのタルタル風 きゅうり NO-RA
*万願寺唐辛子の肉詰め焼き 万願寺唐辛子 さいのね畑
*青(白)丸なすのいしる焼き 青丸なす NO-RA
*茄子と万願寺唐辛子の 茄子 NO-RA
ウースターソース炒め 万願寺唐辛子 さいのね畑
*軽くスモークしたイワシの 平さやいんげん NO-RA
グリルと野菜のサラダ レッドムーン NO-RA
ノーザンルビー さいのね畑
ビーツ 坂ノ途中
人参ソース 坂ノ途中
*黒米汁粉 白玉添え 黒米 坂ノ途中