走る仲間たちのランニング事情、お国柄が出てますね。

アールビーズ(雑誌『ランナーズ』の発行元)が主催するパーティーに参加してきた。昨夜のことで、場所は渋谷のセルリアンタワー。地下ホールで行われた小出義男監督と増田明美さんのトークショーには、ぎりぎりで間に合った。

 

 それにつづくハーティー前の事業発表会では、社主の橋本治朗さんが、来年から始まる「グローバル・ランネット」のアイデアを紹介していた。日経の全面カラー広告で、ご覧になった方もいるだろう。年間2000万人を超えた訪日外国人客を、国内のマラソン大会に参加してもらおうというものだ。

 のちほど紹介するが、一般的には、人口の1%程度が、年間でフルマラソンを完走する割合だと言われている。なので、最大20万人が日本国内でマラソン(おそらくはハーフ以上)に参加するポテンシャルになる。ならば、英語や中国語で大会にエントリーできるサイトを立ち上げれば、国内レースに訪日外国人も気楽に参加できだろう。いいアイデアだと思う。

 いずれ訪日外国人は、4000万人の水準まで増えるだろう。都会でモノを買ったり観光地の温泉に入るだけではなく、日本の街並みを走って、日本の市民の生活風景を見てもらうことが狙いだ。潜在需要は、年間で10万人はあるだろう。グローバルランネットの成功を確信している。

 

 ところで、パーティー会場で、「RunningData2016」という冊子をいただいた。これは、わたしもときどき協力しているランナーズのアンケート調査の集計表である。走る時間帯や好きな距離、ランニングの頻度などを統計データにしたものだ。今年に関しては、米国のランニング事情も紹介されていた。

 詳しくは、ランナーズ発行の小冊子をご覧いただくとして、わたしが個人的に興味をもったところだけ、かいつまんで紹介してみる。

 

1.日米ランナーの性別比率

 これには実に驚いた。日本のランナーは、女性比率がわずか17%(男子83%)。もっと多いものと思っていた。ところが、米国では、女性ランナーのほうが男子より圧倒的に多い。男子が37%に対して、女子は63%!

 

2.日米で走る理由は同じ

 走る動機は、健康と減量と走る楽しみ(大会参加)。米国人のほうが、家族や友人と走っている傾向が強い。日本人は、もっとストイックに走っている。

 

3.日本でもっとも走らない県民は?

 青森県だった。フルマラソンの年間完走者数がデータでわかる(ランネットから)。人口比で計算すると、青森は、完走者数の人口比が0.04%。弘前のアップルマラソンがあると思うのだが、冬場はほとんど走れないからだろう。しかし、北海道(0.20%)や秋田(0.09%)だって、冬場の事情は似たようなものだ。

 

4.その逆は、沖縄県

 これは、よく知られている事実だ。フルマラソン完走者の人口比で、1.22%。日本で唯一、1.0%を超える県が沖縄だ。NAHAマラソンなど、離島で開催される大会も多い。個人的な感想だが、何度か沖縄の大会に参加した印象では、沖縄のひとはあまり記録にこだわらない。走ったあとのBBQなどを楽しみにしている。その点でいえば、いちばんグローバルな楽しみ方をしている。

 

 そのほか、なかなか楽しいデータを見ることができる。