8kmのレースが始まる直前、スタート地点の芝生で救急車のサイレンが鳴った。5kmのレースはまだ続いている。ゴールの近くで誰かが熱中症で倒れたのだろう。
11時半現在で、気温31度、湿度が高い48%。微風、時々秒速5kmの沢風が流れてくるが、それは一瞬で芝から上がってくる熱風に変わる。これまでで最悪のコンデイションの一つでトレイルランを走った。
8kmのゴールタイムは、44分38秒。登記登録選手中で64位(88人中)。こんな苛酷なレースに出てくるのは、かなりの足自慢だろう。しかも、天候も 的にもかなり厳しい。
数年前の熊本でのレースを思い出した。九州トヨタの今井選手と走ったロードレース水上。今井選手は、箱根駅伝の元祖山の神だ。
あの時のわたしのハーフのゴールタイムが、1時間48分。参考記録ながら、笑、最下位だった。参考というのは、ゲート時間にタイムアウトしているからだ。でも、測定はしてくれていた。
わたしとトレイルランは、どうも相性が良くないらしい。福井県の県境で、旧北陸本線のトンネルを5つ越えて行くレースにでたことがある。この時は、山の中で迷って、コースから外れてしまった。反則なのだが、タクシーを呼んでコースに復帰した。インチキランナーだ。
今回も、違う失敗を犯してしまった。事前に、道後山のクロスカンコースを調べておかなかったためのミスだ。アップダウンはあるが、ここは芝生のコース。
普通のトレールランとは、コース設定が違っていた。走路はきれいな芝で覆われいる。裸足で走っているランナーがいるくらいで、木の株も、石ころも、ドングリも、リスの糞も走路には落ちていない。
つまり、クロカン用の底の厚い頑丈なシューズは不要だった。普通のレース用の薄いソールのシューズでよかったのだ。いや、それどころか、トレール専用のシューズは重たいのだ。樹木の角や岩のかけらに足を取られないように作られている。安全を考えてのせいか、重量を重くしてしまう。今回は、薄くてよかったのだった。
というわけで、今回のトレールランは、またしても不完全燃焼のままに、終わってしまった。タイムも45分は切れているが、最初の2kmは10分7秒だった。後半のペースダウンを熱風のせいにしたくはないぞ。
これから、広島の花屋さんたちと宴会になる。堀川町のお店は、元院生の山下くんが探してくれた場所だ。行きつけの店なのだろう。本当は、東京の麻布十番に支店がある上関芸陽の鱧を食べたかったのだが。
そろそろ、山下くんの迎えが来そうだ。ANAクラウンプラザホテルのロビーに降りて行くことにするか。