来週号の『週刊ポスト』の特集号は、史上最強の経営者だ。わたしもアンケートに参加してしまった。ふつうに答えるのではつまらないから、ちょっとひねって三人をピックアップししてみた。
週刊ポスト「史上最強の経営者」アンケートご回答のお願い
回答者氏名 小川孔輔(法政大学) > わたしの主観ですが
質問:日本経済史上、最も優れた会社経営者は誰だと思いますか(すでに退任した人や故人も含む)。1位~3位の順をつけて3人の名前を挙げ、その理由をご解説ください。
1位 稲盛和夫
推薦理由:
自社(京セラ、KDDI)の経営だけでなく、JALの再生や指導した企業の多く(盛和塾)を通して、多くの立派な経営者と各業界を代表する優良企業を育てた。JAL再生からの引き際が見事だった。誰が考えても問題なく第一位。
2位 玉塚元一
推薦理由:
日本の経営者としては珍しいチーム型リーダー。組織のムード作りが天才的にうまい。企業の将来を決める大事な方針について、トップダウンで事を決するだけでなく、異論や反論を最終決定に取り入れるプロセスを重視するタイプ。54才と若いので期待も込めて、二番目にランクした。
3位 川野幸夫
推薦理由:
戦後日本の流通業のリーダーが、米国の標準的なチェーンストア経営をコピーして成長したのに対して、「個店主義」(店舗に品揃えやオレーションの自由度を許容する仕組み)の経営が成立することを示した。食品スーパーマーケットの社員とりわけパート従業員に働き甲斐のある職場を提供した貢献は大きい。