本日(6月28日)の講義資料をアップしておく。学習ガイド7は、新製品開発にかかわる重要論文(ラグビー方式)。課題3は、わたしたちが仕掛けている花業界のプロモーション・キャンペーン「フラワーバレンタイン」の二年目の評価である。
<学習の参考> 6月28日
□竹内・野中(1999)論文: 学習のポイント
(Q1):製品開発における対照的な二つの方式(「リレー方式」と「ラグビー型」)を識別せよ。それぞれの特徴はなにか?また、どのような場合にそれぞれが優位性を発揮できるか?
(Q2):インタビュー(日本の耐久消費財6部門)から抽出された6つの特徴は何か?それぞれの要因が、製品開発をスピードアップすることにどのように貢献しているか?また、“ブレークスルー型”の製品開発を引き起こすのはなぜか?
(Q3):オリジナル論文の発表から25年が経過している。ふたりが主張した「(日本流の)ラグビー型製品開発モデル」はいまだに有効だろうか? 有効性に限定がつくとすれば、それはどのような環境変化によるものか? たとえば、「モジュラー型」の製品タイプであれば、NASAの「リレー方式」がより適合性が高いと言われている。その推論は正しいだろうか?
(Q4):ソニー、パナソニック、シャープの3社は、2011年度の決算で大幅な赤字に転落している。この現状を見て、竹内・野中(1999)が主張していた製品開発力の強みが、いまや日本企業からは失われてしまったと考えるのが妥当だろうか?それとも、家電製品という耐久消費財のライフサイクル特性が現状を説明していると考えるべきだろうか?
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課題3: 「二年目のマーケティング戦略:フラワーバレンタイン」
(小川典子氏講演録、小川教授解説)
(Q1)花の需要を喚起するためにFV推進委員会が設定したターゲット(若い男性)とコンセプト「バレンタイン=男性から女性に花を贈る日」は、妥当だっただろうか?
(Q2)二年目のキャンペーン戦略=「異業種コラボ」+「ビッグネームの登場」は、方略として正しい方向性だったろうか?その他の選択肢はあっただろうか?
(Q3)現状(二年目)のフラワーバレンタイン・キャンペーン(成果)を評価せよ。
認知率 16%、男性の購入率 2.7%、来年度の購入意向 12.7%(ネット調査など)
(Q4)3年目に向かって、FV推進委員会がなすべき具体的なマーケティング施策を示唆せよ。
<参考資料>:
小川典子(2011)「(一年目の)フラワーバレンタイン」法政大学IM研究科2011年「マーケティング論」講演録
小川典子(2012)「2012年度フラワーバレンタインのマーケティング戦略」
FV発表会PPT資料
フラワーバレンタイン公式サイト: