スーパー福島屋(福島徹会長)とヤオコー(川野幸夫会長)の接点を作る

 武蔵野線を乗り継いで、自宅から青梅線羽村駅まで2時間半の旅になった。半年前、出版記念パーティ(マック本)では、お二人(川野会長、福島会長)に発起人になっていただいた。その際、川野会長を福島屋@羽村市にご案内する約束をしていた。



 福島さんは、6月ごろはテレビ番組の収録撮影(テレビ東京)で忙しくしていた。川野会長のほうは、今年の夏は、奥様とスイスのアルプスをトレッキングする計画をお持ちだった。なかなかタイミングが合わず、福島屋への訪問は延び延びになっていた。
 ようやく昨日、福島さんに無理をいって、川野会長を案内する時間を作っていただいた。川野会長とわたしは、法政大学の学生ゼミのフィールドワークなどで、本社がある川越などでけっこう頻繁にお会いしていた。

 昨日は、福島屋の羽村本店(JR青梅線羽村駅)で、17時半に待ち合わせにしていた。駅から福島屋では、緩やかな坂を歩いて5~6分はかかる。16時56分に羽村駅に着いたが、あたりはすでに薄暗い。駅前に西友やマクドナルドがあるので、町がさびれている感じはしない。だが、なにせ肌寒い天気だ。
 数分歩くと、街の空気になじんでくる。そのころには福島屋にたどり着いた。本店に来るのは2年ぶりになる。すぐに気が付いたのは、レジカウンター先のフロア通路が広がっていることだった。以前は、ちょっと雑然とした感じがあったが、売り場がすっきり見える。
 特売コーナーを突っ切って、グロサリーの棚に向かったところで、買い物かごをもった川野会長を見つけた。
 「なにをお買い求めになりました?」というわたしの問いかけに、川野会長は、「みかんとか、ね」と答えられた。八百屋さんだからなのか?やはり生鮮品を購入するのだ。
 野菜と果物を中心に、5~6点ほどバスケットの中に入っている。チェックアウトをしてから、駐車場で待っている運転手さんに買い物袋を手渡した。

 その間、わたしは、滋賀県の彦根で無農薬米を作っている坂崎さん(アグリキッズ)が、福島屋に納品しているはずの「みどり豊」の新米を探した。5KGか2KGのどちらの袋で、手持ちがついている純白のパッケージのはずだ。店内をあちこち探したが、店頭では見つけることができなかった。通路に立っている店員さんにたずねてみた。
 あちこち電話をかけてくださったが、本店にはまだ入荷していないらしい。どうやら、筋向いにある業務スーパーの「ファンタス」には置いてあるらしかった。
 その後、業務スーパーまで歩いて行って、みどり豊のパッケージ(5KG)を、会長の奥さんの手土産に購入した。ちょっと重たくなるが、車だからいいだろう。
 本店に戻ってきたら、川野会長が福島さんと通路で話しこんでいた。そういえば、パーティ会場ですでに顔なじみにはなっていたのだった。

 福島さんに、羽村地区で運営している花屋やパン屋、レストランなどをぐるりと案内していただいた。20分ほどで、駅前の自然食のお店(福島屋の経営)で三人で夕ご飯になった。
 はじめてではないから、わたしが特別に気を使う必要はなかった。売り場を巡りながら、ふたりはふつうに打ち解けて会話をしていた。川野会長が質問して、おおむね福島さんが答えるパターン。もっとも福島さんは、はじめはやや緊張しているように見えた。
 「小川先生。川野さんは、大きな会社の経営者だからね」(福島さん)。
 「そんなことは関係ないじゃないですか。福島屋さんとヤオコーさんは、規模はちがっても、目指すところはおんなじですよ」とわたしは答えた。福島さんは、「そうだよね」と目を細めて笑った。
 この会話は、2時間ほど、食べて飲んでしゃべった後のことだった。ふたりで川野会長を駐車場まで送り届けて、別れ際に交わした言葉である。

 *このあと、ふたりが食事中に会話した内容を紹介する。いまから、プレジデント社インタビューと学部ゼミのため、しばしブログ執筆を中断します。