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2019年カリフォルニア便り#2:シェパニーズでのアリスのインタビュー
 本日のランチは、シャタック通りにあるチーズ屋さん、cheeseboardが経営しているピザ屋さんで。ランチタイムに、バンドの生演奏を聴きながら、インタビューの打ち合わせを兼ねて、ゆったりと1時間を過ごす。日本にいるときは、考えられない時間の流れだ。近くの店でカレーライスを15分で飲み込むか、ゴンビニからお弁当かサラダを買ってきていつも終わる。悪しき習慣だ。

 

 大学のオフィスで働くときは、食事に使う時間が極端に短くなる。今日のようなランチタイムをもっと作るべきなのだろう。中野さんが気を利かせてくれたのか、バークレーでの食事は、全て1時間単位になっている。つまり、スローフードの精神そのもので。
 ところで、ピザ屋さんでは、懐かしい直径60センチのホールビザを頼んだ。かみさんが、千葉の旧宅にいた時に作っていたバークレイサイズに、ここでめぐりあうことになるとは。我が家では、60センチのピザを、マギーズピザと呼んでいた。
 ところが、朝方に寝坊して大学構内のジョギングができなかった。おかげで、わたしはふた切れをかじってダウン。結局は、3人で全部は食べきれず、フードロスを出してしまった。普段ならば、doggie bagで持ち帰るのだが、夕方からディナーが待ち構えている。ごめんなさい。

 午後2時に、シェパニーズで、アリスのインタビューが始まる。35年前にこのレストランを訪問しているはずだ。当時はもっと薄暗かったような記憶がある。その時より室内が明るく感じられる。
 インタビューには、わたしと中野さん、通訳の野口さんに加えて、昨夜一緒にメキシコ料理を食べた、ゼネラルマネージャーのジェニファーが参加してくれた。野口さんは、前日からアリス・ウオータースのインタビューが予定通り進むかどうか、とても心配そうにしていた。「彼女はとってもせっかちで、話がいろんなところに飛んでしまうのです」(野口さん)。
 そういえば、ロック・フィールドの岩田会長も、わたしがインタビューや講演で司会を担当するときは、思いっきり話が飛んでしまうことがある。そこは、中野さんたち社長秘書室が、先回りをして、事前に資料を準備しておいてくれる。どこに飛んでも、パワーポイントのスライド写真が準備されている。今日は、私たちはそれが利用できない!
 しかし、インタビューは結構盛り上がって、約1時間続いた。30分で終わってしまうことを野口さんは心配してくれていたが、お陰様で予定していた質問項目はほぼカバーできた。詳しい記録は、テープおこしを終えてから発表するが、事前に想定していなかったサプライズが三つあった。

1.アリスが食育について熱心になったのは、娘さんの出産が転機だった。子供を産んでから、本格的に食べ物の安全性や味覚、一緒に食べることが大切だと思うようになったらしい。いわゆる、9原則の原点のことだ。実はわたしの想定は、子供たちが菜園で育てた野菜を調理して食べる「スクールヤードプロジェクト」は、アリスがフランス留学中に受けたモンテッソーリ教育の影響だと思っていた。実は、出産後の事だった。

2.日本の農学者、福岡正信氏の著書がアリスの仕事のスタイルに大きな影響を与えていた。『自然農法、わら一本の革命』(1975)。生産者とレストランを直接結ぶという考えは、もともと提携の考え方である。日本発ではあるが、若い頃のアリスをインスパイアしたものが、この本だった。アリスが影響を受けた福岡氏の考え方は、自然農法の四大原則=不耕起、無肥料、無農薬、無除草。

3.インタビューが終わってオープンキッチンを見学しに行ったとき、一人の日本人女性が案内役をかって出てくれた。30歳半ばの若者で、シェパニーズの研修生から正社員に昇格したばかりだという。わたしが名刺を渡すと、彼女は法政大学の経営学部の出身で、わたしのマーケティング論の授業を取っていた。わたしが学部長のころ、17.8年くらい前のことだろう。びっくり。

 先生をやっていると、こんなこともある。計算してみれば、およそ、1万人の学部生と2千人の院生にマーケティング論を教えてきた。彼女にとって、わたしの講義が今の生き方に役立っているとは思えないが、なんらかの影響は与えているかもしれない。
 ちなみに、これ以後に、本日の出来事を3つ。

1.バークレイの海沿のモールにある、アマゾンの実験店舗を訪問。店名は、STAR4。アマゾンのネットで売れている商品を実店舗で販売。展示商品を買うとプライム会員は、20%〜50%オフになる。売れているかどうかは?値札は全部電子タグだった。ネットと価格が連動している?

2.懐かしのPeetsコーヒーを再訪問。コーヒーの味は変わらず。しかし、明らかに、昔の面影はなくなっていた。客筋もあまりよろしくなさそう。客数も入っていない。店内は汚れが目立つ、室内もどことなくガランとしている。雰囲気から繁盛していない様子がわかる。

3.Tender Greenという名前のカジュアルレストランに入る。お肉とサラダを選んで、ワンプレートに盛り付けする。具材は入店してすぐに自分でオーダーする。盛り付けは店員がやるサブウェイ方式。セントラルキッチンを持たず、仕入れとMDは各店舗毎。分散型のオペレーションが米国で主流になり掛けている?

 

| Kosuke Ogawa | 21:02 | - | - | pookmark |

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