論理が逆転している。米飯給食を推進するために、牛乳は不要だったからだ。そして、国内の畜産業の未来を考えたときに、牛乳やバターの供給に不安があるからでもある。畜産振興には飼料(トウモロコシなど)が必要だが、現状では、その大半を海外からの輸入に依存している。
牛乳や牛肉そのものが国産ではあっても、実質的には国産の牛乳は「輸入品」である。価格が高くて供給不安のある食材をなるべく排除するのは、食料政策として当然だと考えれる。だから、コメどころの新潟に限らず、牛乳生産が盛んなおひざ元の北海道(最近は北海道産のお米がおいしくなっている)でも、米飯給食を振興すればいずれ牛乳はいらなくなる。
戦後の日本で、米国の過剰農産物(脱脂粉乳とコッペパン)を受け入れるために、学校給食がはじまった。小さな子供がひもじい思いをしていたのも事実だが、日本人の子供が永遠にパンと牛乳に給食を食べる必然性はどこにもなかったはずである。
この際、良い機会なのだからら、給食を和食に変えればよい。そして、できればの話だが、市町村が運営するCK(集中調理方式)をやめて、学校別の個別調理方式に戻したほうがよい。暖かい食材を目の前で調理して食べさせる。
食育を考えたら、パンも牛乳もいらない。学校給食では、もっとコメを食べるようにしたらよい。日本人の子供に、米食文化を刷りこませようではないか。
日テレのニュースを引用する。牛乳を給食から外した「隠れた理由」を真剣に考えてみよう。これは、トレンドになりそうだ。バターを多用する料理もいらないだろう。
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「ご飯に合わない」給食から牛乳なくなる?」
2015年6月29日 19時6分 日テレNEWS24
新潟県三条市が、今年9月から牛乳を小中学校の給食の献立から外し、給食とは別の時間に提供する方針を固めたことがわかった。
“完全米飯給食”を実施している三条市は、「ご飯に牛乳は合わない」との意見があることなどから去年12月から今年3月まで小・中学校の給食で試験的に牛乳の提供を取りやめ、検討していた。その結果、牛乳の栄養素は違う食材で摂取することができ、食べ残しの量も変わらなかったとして、9月から牛乳を献立から外す方針を固めた。牛乳は給食とは別に「ドリンクタイム」を設けて提供される。
この方針は、30日に開かれる三条市教育委員会の会議で認められれば正式に決定する。