一人あたりの米の消費と稲作の生産性(農家の方へ: 正解を教えてください!)

 先日、あるブログ記事で、コメの消費に関する記事を発見した。米の生産性に関する記事も同時に掲載されている。わかりやくい尺度でいえば、日本人は、年間に自分の体重分(約65KG)の米を消費している。そのために必要な田圃は、約120㎡(コンビ二の売り場面積)である。

 一部を引用してみる。
 タイトルは、「一人あたりの米を考える」(http://ponponponta.com/yokumiru/yokumiru-2.html

Q:もし自分で自分の米を作るとすると・・・
 どのくらい作ればいいのかなぁ、
 どのくらいの土地が必要なのかなぁ。

A:日本人が1年間に食べる米の量の平均>>>65kg
 そのために必要な面積>>>>>120平方m

 このブログでおもしろかったのは、つぎの事実である。

 昔の人が1年間に食べた米の量は150kg(2俵半=1石)で、現在の約2.5倍。おかずより米よりを多く食べていたかららしい。日本の農家は、平均水田所有面積が1ha(=10,000㎡)。一反(=1,000㎡)から取れる米は、大豊作の時には約10俵=600kg、普通で1反からとれる米の量=8.5~9俵(おおよそ540kg)。だから、1反歩で養える人数は8人となる。

 *脚注:わたしがヒアリングしたところでは、実際には、品種による違いの方が大きいらしい。多収性の品種で、一反で12俵になる。標準値が、一反で10俵と聞いている。

 さて、農家の手取り収入の計算をしてみる。ブログ筆者の推計だと、日本の小規模農家の平均耕作面積は1.5町歩(=15反)。そうだとすると、一農家当たりの収穫量は、120俵(=15×8)。新潟産のコシヒカリは、1俵あたり25,000円。なので、手取り収入では、約300万円。これだけでは、絶対に稲作農家としては食べていけない。

 *脚注:魚沼産ではない普通の米ならば、1俵当たり13,000~18,000円。ただし、生産性は一反あたり10俵ほどになるらしい。結果的に、手取りは250~280万円。さらに、米つくりには、10%程度の補助金が出ているので、実は、単価が高くておいしいコメを作るのと、多収性のふつうの米をつくるのとでは、あまり変わらないことになる。

 この数値だけを見ると、耕作請負業(オペレーター)で10倍程度の規模をまとめられると、計算上は、2,000~2,500万円(15ha)の収入になる。コストをどのように見積もるかは別として、経営規模を拡大すれば、採算が取れることになりそうだ。そのためには、いくつかの条件がありそうだ。
 実際に(専業農家で)米つくりをしているかたに、お話を聞いてみたいところではある。